大学生の生活費|平均は住まいで2.5倍違う。仕送り・アルバイト・奨学金を分けて家計簿につける

家計の見える化 ・ 最終更新

大学生になって、仕送りやアルバイト代を自分で管理し始めると、1か月にいくら使っているのかが気になってきます。周りと比べようにも、自宅から通うか一人暮らしかで、生活費はまったく違います。

この記事では、日本学生支援機構の学生生活調査で大学生の生活費の平均を確かめ、収入が複数ある大学生の家計簿のつけ方までを順に書きます。家賃や外食など、一人暮らしに共通する話は一人暮らしの家計簿の記事にまとめています。

仕送りとバイト代と奨学金が別々の日に入るので、今月いくら使えるのかが分かりません。自分の生活費が多いのか少ないのかも、比べる物差しがなくて迷います。

大学生の生活費の平均は、住まいで2.5倍違う

日本学生支援機構(JASSO)は、2年に1回、大学生の収入と支出を調べています。2024年11月に行った令和6年度の調査では、大学の学部の昼間部に通う学生の1年間の額が、住まいごとに出ています。

図は、そのうちの「生活費」を、自宅から通う学生と、下宿やアパートなどで暮らす学生に分け、年額を12で割って1か月あたりにしたものです。下宿やアパートなどは約104,700円、自宅は約41,700円で、およそ2.5倍の差があります。

日本学生支援機構の令和6年度学生生活調査(大学学部・昼間部)の生活費を、年額を12で割って1か月あたりにした図。下宿やアパートなどで暮らす学生は、食費約26,800円・住居と光熱費約44,100円・保健衛生費約4,300円・娯楽とし好費約15,500円・その他の日常費約14,000円で、合計約104,700円。自宅から通う学生は、食費(外食だけ)約10,600円・住居と光熱費0円・保健衛生費約4,000円・娯楽とし好費約16,500円・その他の日常費約10,600円で、合計約41,700円

差のほとんどは、住居・光熱費と食費です。下宿やアパートなどの学生では、住居・光熱費が生活費の4割あまりを占めます。学生寮に住む学生の生活費は、1か月にすると約86,500円でした。

下宿やアパートなどの学生の生活費から住居・光熱費を除くと、1か月約60,600円です。仕送りを「家賃抜き」で考えるときは、この額が参考になります。ただし、調査は住居と光熱費を1つの費目にしているので、光熱費を自分で払っているなら、この額より多めに見ます。

調査の「生活費」に入るもの

調査の生活費は、食費、住居・光熱費、保健衛生費、娯楽・し好費、その他の日常費の5つです。保健衛生費は病院や薬、美容院や化粧品の代金で、娯楽・し好費は趣味や旅行、お菓子やお酒の代金です。

スマホなどの通信費は、その他の日常費に入っています。その他の日常費には、服や帰省の交通費、自分で払った年金の保険料なども含まれます。

自宅から通う学生の食費は、外食の分だけを答える決まりです。家で食べる分は家族の家計から出ているので、自宅の学生の食費は少なく見えます。

学費と生活費は、分けて考える

調査では、授業料などの「学費」を、生活費とは別に数えています。学費には、授業料とその他の学校納付金のほか、教科書などの修学費、サークルなどの課外活動費、通学費が入ります。

下宿やアパートなどの学生の学費は年1,086,200円で、生活費と合わせた「学生生活費」は年2,342,900円でした。自宅の学生は、学費が年1,300,500円、学生生活費が年1,801,300円です。

学費のうち通学費は、自宅の学生が年112,900円、下宿やアパートなどの学生が年28,900円です。自宅から通う学生は、生活費が少ないかわりに、通学にお金がかかっています。

住まいごとの平均には、国立・公立・私立の違いも混ざっています。私立大学は自宅から通う学生が66.0%で、国立の34.5%、公立の40.3%より多くなっています。

授業料を親が大学へ直接払っているなら、学生の家計簿には書きません。自分の口座から払う場合も、毎月ではなく決まった時期にまとめて出る支払いなので、生活費とは別の項目にしておくと、月ごとの比べ方がぶれません。

収入は、仕送り・アルバイト・奨学金の3つ

同じ調査の収入は、家庭からの支援、奨学金、アルバイト収入、定職収入・その他の4つに分かれています。下宿やアパートなどの学生の収入は年2,287,800円で、家庭からの支援が54.2%、奨学金が22.2%、アルバイト収入が20.8%でした。

自宅の学生は、収入が年1,862,800円で、家庭からの支援が47.4%、アルバイト収入が29.3%、奨学金が20.5%です。アルバイト収入は、自宅の学生が年545,100円で、下宿などの年476,000円より多くなっています。

アルバイト代が増えてくると、自分の税金や親の扶養の基準にも関わってきます。いくらから何が変わるかは、103万の壁はいまどうなった?にまとめています。

家庭からの支援には、仕送りだけでなく、親が払った授業料なども含まれます。奨学金の額も、受けていない学生を含めた平均で、何らかの奨学金を受けている学生は51.1%でした。

収入の出どころごとに、入る日も額の決まり方も違います。仕送りは家庭と決めた日、アルバイト代は勤め先の給料日に入り、日本学生支援機構の奨学金は原則毎月11日(4月は21日、5月は16日)に振り込まれます。

収入を1つの「収入」にまとめて書くと、足りない月にどれが減ったのかが分かりません。出どころごとに分けて書くのが、大学生の家計簿のいちばんの違いです。

大学生の家計簿のつけ方

用意するのは、口座の明細、アルバイト先の給与明細、カードや電子マネーの明細の直近1か月分です。紙でも表計算でも、どの家計簿でも同じ手順でつけられます。

ステップ1収入を、出どころごとに分けて書く5分

収入の欄を「仕送り」「アルバイト」「奨学金」のように分け、入った日と額を書きます。アルバイトを2つ以上しているなら、勤め先ごとに行を分けておくと、シフトの増減が追えます。

奨学金は、口座に振り込まれた額を書きます。給付の奨学金は返さなくてよいお金、貸与の奨学金は卒業後に返すお金なので、両方を受けているなら行を分け、貸与の分は、返すお金の残高として、受け取った額の合計も書き留めておきます。

ステップ2自分が払っていないものを書き出す5分

家賃、スマホ代、授業料などのうち、親が直接払っているものを書き出します。自分の口座やカード、財布から出ていかないものは、家計簿の支出には書きません。

書き出しておくと、あとで平均と比べるときに役立ちます。家賃を親が払っているなら、平均のほうからも住居・光熱費を除いて比べます。

ステップ3項目を、調査の分け方に寄せて決める5分

項目は、調査の分け方に寄せておくと、平均と比べやすくなります。例えば、食費、住まい・光熱費、通信費、娯楽・趣味、日用品・美容、学業・サークル、その他の7つです。

学食や外食は食費に、お菓子やお酒は娯楽・趣味に入れると、調査と同じ範囲になります。ほかの支出の置き場は、項目の決め方の記事で例を挙げています。

ステップ41か月の区切りを決める3分

収入が別々の日に入る大学生は、どの日で月を区切るかで迷います。いちばん大きい収入が入る日を始まりにすると、その月に使えるお金が月の初めにそろいます。

もちろん、1日から数えても構いません。どちらにするかは、家計簿で何を見たいかで決め、決めたら3か月は変えずに続けます。

ステップ5年に数回の出費を、毎月取り分ける10分

教科書、サークルの合宿、帰省の交通費、アパートの更新料など、毎月ではない出費を1年分書き出します。合計を12で割った額を毎月取り分けておくと、出費の月に生活費が足りなくなりません。

調査では、下宿やアパートなどの学生の教科書などの修学費は年83,400円、課外活動費は年49,200円でした。1年分の拾い方は、明細から拾う手順と同じです。

ステップ6月末に、収入と支出を並べる5分

月末に、収入を出どころごとに、支出を項目ごとに合計し、先月と並べます。支出が収入を上回った月は、どの収入が減ったのか、どの支出が増えたのかを分けて見ます。

見直し方は、月1回の見直しの手順にまとめています。次の月に変えることを1つだけ決めれば、見直しは15分ほどで終わります。

1か月の記入例

大学生の家計簿の1か月の記入例の図。入ってくるお金は、5日の仕送り60,000円、11日の奨学金40,000円、25日のアルバイト代45,000円で合計145,000円。出ていくお金は、家賃50,000円、光熱費と通信費10,000円、食費27,000円、日用品や娯楽など23,000円で合計110,000円。月末に教科書と帰省のための取り分けへ15,000円を移し(支出に数えない)、残りは20,000円。金額は例

図は、下宿で暮らす大学生の1か月の例です。収入を3つに分けて書いておくと、翌月にアルバイト代が減っても、どの収入が減ったのかがすぐに分かります。

取り分けた15,000円は、口座から別の口座へ移しただけなので、支出には数えません。移したお金の書き方は、貯金の書き方と同じです。

学期と長期休みで、出入りが動く

大学生の家計は、1年の中で出入りが大きく動きます。調査では、アルバイトをした学生のうち、週3日以上働いた人は、授業のある期間は47.5%でしたが、長期休暇中は68.8%でした。

長期休みにはアルバイト代が増えやすく、学期の初めには教科書代、休みには帰省や旅行の出費が重なります。図は、そうした月の動きの例です。

1年のうち出入りが動く月の例の図。アルバイト代が増えやすいのは長期休みにあたる8月・9月・2月・3月、教科書など学期の初めの出費は4月と10月、帰省の交通費は8月と12月。月は例で、休みや学期の時期は大学によって違う

アルバイト代が多く入った月に全部を使うと、学期中の月や出費の月に足りなくなります。多く入った月は、ふだんの月との差を取り分けの口座へ移し、出費の月にそこから使います。

1年の出入りを先に見通すなら、年間収支表に12か月を並べます。奨学金は、最後の年度の3月分が2月分と合わせて2月に振り込まれるので、卒業の年は3月に奨学金が入りません。

平均と比べるとき

平均と比べるなら、自分の家計簿の範囲を調査にそろえてからにします。親が払っている家賃やスマホ代を自分の家計簿に入れていないなら、平均のほうからもその分を除いて比べます。

調査の平均は、国立・公立・私立や、住んでいる地域が違う学生をまとめた数字です。学費を含む学生生活費で見ると、下宿やアパートなどの学生は、東京圏で年2,807,500円、京阪神で年2,472,900円、その他の地域で年2,125,000円でした。

数字は、調べた年によっても変わります。大学学部の昼間部の平均の生活費は年797,300円で、前回の令和4年度の調査より17.7%増えました。古い年の平均と比べるときは、調べた年もそろえます。

迷いやすい場面

仕送りが「家賃込み」か「家賃抜き」か

仕送りに家賃が含まれているなら、仕送りを全額収入に書き、家賃を支出に書きます。家賃は親が直接払い、仕送りは生活費の分だけなら、家賃は自分の家計簿には書きません。

どちらの形でも、自分の手元から出ていくお金だけを書くのは同じです。平均と比べるときは、家賃抜きなら、住居・光熱費を除いた約60,600円を見て、光熱費を自分で払っている分は上乗せして考えます。

実家暮らしで、家にお金を入れている

実家から通っていて、毎月家にお金を入れているなら、その額を「家に入れるお金」として支出に書きます。調査でも、自宅の学生が家賃などを負担している分は、その他の日常費に入れて答える決まりです。

食費は、外食や学食の分だけを書くと、調査の自宅の学生と同じ範囲になります。家で食べる分は、家に入れるお金に含まれていると考えます。

アルバイト代が、月によって違う

シフトの数によって、アルバイト代は毎月変わります。直近3か月の平均で1か月に使える額を決め、多く入った月の差を取り分けておくと、少ない月も同じように暮らせます。

働いた月と給料が入る月は、ずれていることがよくあります。家計簿には入った日に書き、給与明細で何日から何日まで働いた分かを確かめておくと、長期休みに働いた分がいつ入るかが分かります。

奨学金が、まとめて振り込まれた

奨学生に採用されたばかりのときは、何か月分かがまとめて振り込まれることがあります。まとめて入った額は、その月に全部使えるお金と考えず、1か月分ずつに分けて各月に回します。

20歳になって、国民年金の納付書が届いた

日本に住む人は、20歳から国民年金に入り、保険料を納める決まりです。学生には、申請すると在学中の納付が猶予される「学生納付特例」があり、本人の前年の所得が一定額以下なら対象になります。

保険料そのものの額と納め方は国民年金の保険料はいくらに、学生納付特例を含む払えないときのしくみは国民年金の保険料が払えないときにまとめています。どちらも申請しないと始まりません。

保険料を自分で払うなら、毎月の決まった支出として書きます。猶予を受けている間は支払いが無いので、家計簿には書きません。

カードや電子マネーで払っている

カードで払った分は、使った日に家計簿につけます。引き落とされる日とのずれは、使った日と引き落とし日を分けて見る方法で追います。

親の口座から引き落とされるカードで払った分は、自分の手元から出ていかないので、家計簿の支出には書きません。自分が使った額を知りたいなら、明細で月の合計だけを確かめ、メモに残しておきます。電子マネーのチャージは移動として書きます

よくある質問

Q大学生の一人暮らしの生活費は、1か月いくらですか

日本学生支援機構の令和6年度の調査では、下宿やアパートなどで暮らす大学生の生活費は年1,256,700円で、1か月にすると約104,700円です。授業料などの学費は含まず、家賃と光熱費は含みます。

Q実家暮らしの大学生の生活費はいくらですか

同じ調査で、自宅から通う学生の生活費は年500,800円、1か月にすると約41,700円です。食費は外食の分だけを数えていて、家で食べる分は入っていません。

Q仕送りの平均はいくらですか

日本学生支援機構の調査は、仕送りだけの額を出していません。「家庭からの支援」は下宿やアパートなどの学生で年1,240,900円ですが、親が払った授業料なども含むので、仕送りの額としては読めません。

Q食費は1か月いくらくらいですか

調査では、下宿やアパートなどの学生の食費は年321,700円で、1か月にすると約26,800円でした。お菓子やお酒は娯楽・し好費に数えているので、比べるときは範囲をそろえます。つけ方は食費の記事にまとめています。

Q大学生も家計簿をつけたほうがいいですか

必ずつけなければならないものではありません。ただ、収入が3つに分かれ、長期休みで出入りが動く大学生の家計は、感覚だけでは今月使えるお金をつかみにくい形です。まずは3か月つけて、見直しに使えるかで続けるかを決めます。

Qノートとアプリ、どちらでつければいいですか

どちらでも手順は同じです。手で書くなら手書きの家計簿の形が、明細から書き写すなら家計簿の付け方の手順が使えます。

Q毎月赤字になります

まず、赤字の月が長期休みの前後や学期の初めに重なっていないかを見ます。重なっているなら取り分けで埋められます。毎月続くなら、毎月赤字のときの見直し方で、どこから手を付けるかを決めます。

まとめ

  • 日本学生支援機構の令和6年度の調査では、大学生の生活費は1か月あたり、下宿やアパートなどで約104,700円、自宅で約41,700円
  • 授業料・教科書・サークル・通学などの学費は、生活費と別に数える
  • 収入は仕送り・アルバイト・奨学金に分けて、入った日と額を書く
  • 親が直接払っているものは書かず、平均と比べるときは範囲をそろえる
  • 教科書・合宿・帰省などは、1年分を12で割って毎月取り分ける
  • 長期休みのアルバイト代は、多く入った分を取り分けておく

収入を3つに分けて書いておけば、どのお金が減ったのかがすぐに分かります。長期休みのアルバイト代を取り分けておけば、学期の初めに慌てずに済みます。

この記事で参照した公的情報

  1. 令和6年度学生生活調査結果 集計表(1-1表 居住形態別・収入平均額及び学生生活費の内訳/2表 地域別/5-1表 アルバイトの従事時期)大学学部・昼間部
    窓口
    独立行政法人日本学生支援機構
    確認日
    確認先
    https://www.jasso.go.jp/statistics/gakusei_chosa/__icsFiles/afieldfile/2026/03/24/data24_2_2.xlsx
  2. 令和6年度学生生活調査結果(概要。収入の割合・居住形態別学生数の割合・アルバイト従事者と奨学金受給者の割合)
    窓口
    独立行政法人日本学生支援機構
    確認日
    確認先
    https://www.jasso.go.jp/statistics/gakusei_chosa/__icsFiles/afieldfile/2026/03/25/data24_1_3.pdf
  3. 令和6年度学生生活調査 参考資料(調査票の各項目に入れるものの説明)
    窓口
    独立行政法人日本学生支援機構
    確認日
    確認先
    https://www.jasso.go.jp/statistics/gakusei_chosa/__icsFiles/afieldfile/2026/03/25/data24_3.pdf
  4. 奨学金振込日カレンダー(原則毎月11日・最終年度の3月分は2月に合わせて振込)
    窓口
    独立行政法人日本学生支援機構
    確認日
    確認先
    https://www.jasso.go.jp/shogakukin/oyakudachi/furikomi_bi.html
  5. 奨学金制度の種類と概要(給付奨学金=返済不要・貸与奨学金=返済必要)
    窓口
    独立行政法人日本学生支援機構
    確認日
    確認先
    https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/index.html
  6. 国民年金保険料の学生納付特例制度
    窓口
    日本年金機構
    確認日
    確認先
    https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/menjo/20150514.html

この記事を書いているのは

Mirai Kanaiは、家計を見えるようにすることを目的とした個人向けの家計簿サービスです。運営するMove for People株式会社は、家計が見えていないことが、使える制度を逃したり、対処が遅れたりする原因になっていると考えています。

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