家計簿の付け方|払ったものを順に書き、月末に残高で確かめる

家計の見える化 ・ 最終更新

家計簿をつけようと思っても、何から書けばよいのか、項目はいくつ作るのか、カードはいつ書くのかと、決めることの多さで手が止まりがちです。一度始めても、書き忘れや合わない残高が重なって、やめてしまうこともあります。

この記事では、家計簿の付け方を、始める前の準備から月末の締めまで順に説明します。毎日書くのは、払ったものの日付・店・金額だけです。項目の分け方や見直しの手順は別の記事にまとめているので、必要なところからリンクをたどってください。

家計簿を始めても、1か月もたずにやめてしまいます。どこまで細かく書けばよいのかが分からず、書くたびに迷います。

家計簿は、払ったものを順に書くだけでよい

総務省の家計調査では、選ばれた世帯に6か月間(一人暮らしの世帯は3か月間)、毎日のすべての収入と支出を家計簿に書いてもらっています。書き方は、買ったものをそのまま順に書いていく形です。

統計局は、この書き方について、項目ごとにまとめて書く方法より、分けたり足したりする手間が要らず、書き間違いも少ないと説明しています。書くときに、項目で迷わなくてよいということです。

家計調査の家計簿には、毎日の最後に「本日の現金残高」を書く欄もあります。手元の現金と書いた記録を比べることで、書き漏れや書き間違いに気づけるようにしています。

この記事の付け方も、この2つを芯にしています。払ったものを日付順に書くことと、残高で確かめることです。

支出と移動を分ける

家計簿でいちばん迷いやすいのは、お金が置き場所から置き場所へ動いただけのときです。財布、ふだんの口座、カード、電子マネー、貯金の口座の間でお金が動いても、何かを買ったわけではありません。

家計簿に書くお金の動きを2つに分けた図。現金の買い物、カードの買い物(使った日に書く)、家賃や光熱費などの口座の引き落としは支出に書き、口座から財布への引き出し、電子マネーへのチャージ、口座からのカード代の引き落としは移動として支出に数えない

図のように、支出に書くのは、お店で払ったときと、家賃や光熱費が口座から引き落とされたときです。口座から財布への引き出しや電子マネーへのチャージ、貯金の口座へ移したお金は「移動」として書き、支出に数えません。

カードで買ったものは、使った日に支出として書きます。後日、口座からカード代がまとめて引き落とされても、それは使った分を払っているだけなので、支出にもう一度書きません。

家計調査でも、電子マネーへのチャージは現金の形が変わっただけとして、収入にも支出にも入れていません。詳しくは電子マネーのチャージの書き方貯金の書き方カード払いのずれにまとめています。

家計簿の付け方の手順

用意するのは、財布の中身と、ふだん使う口座とカードの明細を見られるものだけです。紙のノートでも表計算でも、どの家計簿でも同じ手順で付けられます。

ステップ1お金の置き場所を書き出す5分

財布、給料が入る口座、引き落としに使う口座、カード、電子マネー、貯金の口座のように、自分のお金がある場所を書き出します。家計簿では、この置き場所ごとに出入りを書きます。

家計簿で数える置き場所は、ここで決めます。子どもの名義の口座のように、ふだんの暮らしで使わない口座は、数えないと決めても構いません。

ステップ2今日の残高を「始めの残高」として書く5分

書き出した置き場所ごとに、今日の残高を書きます。財布は中身を数え、口座と電子マネーは残高を見ます。これが家計簿の始まりの数字です。

始めの残高は、収入には入れません。家計簿に書くのは今日から後の出入りだけで、過去の分をさかのぼって書く必要はありません。

始めるのは月の初めでなくても構いません。月の途中から始めたら、その月は途中からの記録とし、月ごとに比べるのは次の月からにします。

ステップ31か月の区切りと項目を決める5分

1か月を1日から始めるか、給料日から始めるかを決めます。迷ったら、何を見たいかで決める考え方を見てください。

項目は、最初から細かく分けないほうが続きます。国の家計調査の分け方を土台にした項目の決め方の手順で、迷いやすい支出の置き場まで先に決めておくと、書くときに止まりません。

ステップ4現金で払ったら、日付・店・金額を書く1日2分

財布から払ったものは、その日のうちに日付・店・金額を書きます。金額は、実際に払った額です。家計調査でも、割引された買い物は割引の後の価格で数えています。

おつりは書かず、レシートがあればその合計を写します。レシートが無ければ、覚えている額をメモしておきます。項目が分かれば書き、迷ったら後で決めても構いません。

1枚のレシートに食料品と洗剤のように項目の違う品が混ざるときは、項目ごとに分けて2行にします。分け方と、税率の印を目安にする方法はレシートの写し方にまとめています。

ステップ5カードと口座は、週に1回明細から書き写す週10分

カードと口座の出入りは、毎日書かなくても明細に残ります。週に1回、カードの利用明細と口座の入出金の記録を開き、前の週の分を書き写します。

カードの買い物は、明細の使った日のまま書きます。口座の記録は、家賃や光熱費のような引き落としを支出に、給料を収入に書き、カード代の引き落としやATMでの引き出しは移動として書きます。

デビットカードで払った分は、使った日に口座の記録に出るので、ここで支出として書きます。電子マネーも、使った履歴を見られるものは一緒に書き写します。

財布の分だけを毎日書き、残りを週に1回にすると、書く日の負担が減ります。明細は、書き写した行に印を付けておくと、次の週にどこから書けばよいかが分かります。

ステップ6月末に残高を書き写し、差を「不明」で閉じる10分

月末に、置き場所ごとの残高を見て家計簿に書き写します。始めの残高に入ったお金を足し、出たお金を引いた家計簿の上の残高と比べて、合っているかを見ます。

合わないときは、まず書き忘れが無いかを明細で探します。それでも見つからない差は「不明」の1行として支出に書き、書き写した残高を次の月の始めの残高にします。

不明の額が毎月大きいなら、書き忘れやすい支払いがあるということです。次の月は、その置き場所だけ書く回数を増やします。

1週間の記入例

家計簿の1週間の記入例の図。財布は1日の始めの残高12,000円から、2日にスーパーの食費2,380円を払い、4日に口座から10,000円を引き出し、6日にドラッグストアの日用品1,120円を払って、7日の残高は18,500円。カードは週末に明細から、3日のネット通販の日用品3,300円と5日のガソリン代4,800円を使った日で書き写し、合計8,100円。この週の支出は11,600円で、引き出しは数えない。金額は例

図は、財布とカードの1週間の記入例です。財布は1日の始めの残高12,000円から始まり、4日に口座から10,000円を引き出しています。引き出しは移動なので、支出には数えません。

この週の支出は、財布で払った2,380円と1,120円、カードで払った3,300円と4,800円で、合わせて11,600円です。カードの2行は、週末に明細から書き写した分です。

何度か挫折した人が変える4つのこと

上の手順は、書く量と迷う場面を先に減らす形にしています。これまで続かなかった方は、次の4つを変えてみてください。

  • 毎日書くのは財布の分だけ:カードと口座は明細に残るので、週に1回まとめて書き写す
  • 項目で迷ったら、日付と金額だけ先に書く:項目は、明細を書き写すときにまとめて決める
  • 合わない分は探し続けない:月末に「不明」の1行で閉じ、次の月は書き写した残高から始める
  • 書けなかった日があっても、さかのぼらない:何日も空いたら、その日の残高を書き写して、そこから再開する

書けなかった間の支出は、残高の差として「不明」に入ります。1か月まるごと空いても、始めの残高を書き直せば、その日から家計簿を戻せます。

項目で迷う支出は、毎回その場で考えると手が止まります。迷いやすい支出の置き場を一度決めておけば、次からは迷わずに書けます。

残高が1円まで合わない月があっても大丈夫です。不明の1行で閉じて、次の月に進めば続けられます。

始めた月に迷いやすい3つの場面

始める前に使ったカードの代金が引き落とされる

家計簿を始めた月に、始める前に使ったカードの代金が口座から引き落とされることがあります。始める前の買い物なので、この月の支出には数えません。

ただ、口座からはお金が出ていくので、支出に数えない「始める前のカード代」の1行として書き、残高を合わせます。次の月からは、引き落とし予定額を控える手順に切り替えます。

家賃や光熱費など、月に1回の引き落とし

家賃や光熱費、通信費のように月に1回だけのものは、毎日の記録には出てきません。ステップ5で口座の記録を書き写すときに、引き落とされた日で書きます。

光熱費や通信費の請求は「○月分」と書かれていて、使った月と引き落とされる月がずれることがあります。どちらの月で書くかは「○月分」の扱いを見て、最初に決めてそろえます。

年に1回の支払いが来た

自動車税や保険の年払いのように、年に1回だけの支払いが来ると、その月の支出が大きく見えます。家計簿には払った月にそのまま書き、月ごとに比べるときだけ分けて見ます。

書き方は払った月の家計簿の書き方にまとめています。来る月と額を1年分の明細から先に並べておくと、急な大きい支払いに慌てずに済みます。

1か月つけたら、見直しに使う

書いた記録は、見直しに使ってはじめて役に立ちます。1か月分がそろったら、月1回15分の見直し手順で、どこを変えられるかを見てください。

見直しで先月と比べるのは、3か月分がそろってからのほうが傾向を読みやすくなります。最初の月は、書いた記録と残高が合うところまでできれば十分です。

Mirai Kanai で明細を書き写す場合

ここまでの手順は、紙でも表計算でも、どの家計簿でもできます。そのうえで、ステップ5の「明細から書き写す」に当たる機能が、私たちが運営する Mirai Kanai にあるので書いておきます。

  • 明細の取り込み(無料):カードや銀行の明細をCSVで取り込み、家計簿に並べられます

明細の取り込みは、無料の範囲で使えます。料金と無料の範囲は、料金ページにあります。

よくある質問

Q手書き・表計算・アプリのどれで付けるのがよいですか

この記事の手順は、どれで付けても同じです。違いが出るのはステップ5で、明細を手で写すか、取り込めるかで手間が変わります。書くこと自体に慣れたいなら紙、手間を減らしたいなら明細を取り込める道具が向いています。

Q家計簿は月の初めから始めたほうがよいですか

今日から始めて構いません。始めた日の残高を始めの残高として書き、月ごとに比べるのは次の月からにします。

Q日付ごとに書くのと、項目ごとに分けて書くのは、どちらがよいですか

迷ったら日付ごとに書きます。家計調査も買ったものを順に書く形で、項目ごとにまとめて書くより手間が少なく、書き間違いも少ないとしています。項目ごとの合計は、月末にまとめて出せます。

Qレシートをもらい忘れました

覚えている額と店をメモしておき、分からなければ月末の「不明」に入ります。カードや電子マネーで払ったものは明細や履歴に残るので、ステップ5で書き写せます。

Q予算は最初に決めたほうがよいですか

最初の1〜3か月は、決めずに付けるだけでも構いません。実際に使っている額が分かってからのほうが、守れる予算を立てやすくなります。

Q袋分けや封筒で管理しているときは

封筒を置き場所の1つとして持ちます。財布や口座から封筒に入れたときは移動として書き、封筒から払ったときに支出として書きます。

Q一人暮らしでも同じ付け方ですか

同じです。置き場所が財布と口座1つ、カード1枚のように少なければ、ステップ1とステップ5がそのぶん短く済みます。

Q夫婦の分も1つの家計簿に書きますか

全部を1つにする必要はありません。共有するものと、それぞれで持つものを分ける方法を先に決め、共有する分だけを1つの家計簿に書きます。

まとめ

  • 家計簿は、払ったものを日付順に書き、残高で確かめる
  • 置き場所の間でお金が動いただけのときは、支出ではなく移動
  • 始める日に、置き場所ごとの残高を「始めの残高」として書く
  • 毎日書くのは財布の分だけ。カードと口座は週に1回、明細から書き写す
  • 金額は、割引の後の実際に払った額
  • 月末に残高を書き写し、合わない差は「不明」で閉じる
  • 始める前に使ったカードの代金は、始めた月の支出に数えない

書くのは毎日の財布の分と、週に1回の明細だけです。月末に残高が合えば、その月の家計簿はできあがりです。

この記事で参照した公的情報

  1. 家計調査に関するQ&A(A-1 調査の方法・F-1 家計簿の記入方法と本日の現金残高・F-10 電子マネーのチャージ・F-11 割引された財やサービス)
    窓口
    総務省統計局
    確認日
    確認先
    https://www.stat.go.jp/data/kakei/qa-1.html

この記事を書いているのは

Mirai Kanaiは、家計を見えるようにすることを目的とした個人向けの家計簿サービスです。運営するMove for People株式会社は、家計が見えていないことが、使える制度を逃したり、対処が遅れたりする原因になっていると考えています。

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