家計簿は1日から?給料日から?|何を見たいかで、1か月の始まりを決める

家計の見える化

家計簿をつけ始めるとき、1か月を1日から始めるか、給料日から始めるかで迷うことがあります。25日に給料が入るなら、1日から数えると月の途中で収入が入り、月末には翌月のお金を使っている気がするからです。

どちらが正しいということはありません。決め手は、家計簿で何を見たいかです。見たいものに合わせて決め、一度決めたら変えずに続けると、月ごとに比べられます。

給料日の前はいつも苦しくなります。1日始まりの家計簿だと、どの月がやりくりできたのか分かりません。

決め手は、何を見たいか

1日から始めると、暦の月と区切りが同じなので、先月や去年の同じ月と比べやすくなります。給料日から始めると、1回の給料で次の給料日までやりくりできたかが、そのまま見えます。

給料日からが特に合うのは、入ってくるお金が月に1回だけで、現金で払うことが多い家計です。カードや口座の引き落としが多い家計でも、使った日でつけておけばどちらの区切りでも同じように書けます。区切りによってずれて見えるのは、口座の残高のほうです。

家計簿の1か月の始まりを比べた図。1日から始めると暦の月と同じで比べやすく、区切りが一定で迷わない。給料日から始めると給料で1か月をやりくりでき、次の給料までの残りが分かる

給料は、法律で毎月1回以上、決まった日に払うこととされています。そのため、給料日から始めても、区切りが月によって大きく変わることはありません。

ただし、給料日が土日や祝日にあたると、前後にずれることがあります。法律は前と後ろのどちらにずらすかまでは決めておらず、会社の就業規則で決まります。厚生労働省のモデル就業規則では、休日にあたるときは前日に繰り上げて払う例になっています。

自分の会社がどちらかは、就業規則や給与明細の日付で確かめてください。給料日から始めるなら、ずれた月も「本来の給料日」で区切るか、「実際に入った日」で区切るかを決めておきます。

たとえば2026年は、25日が1月・4月・7月・10月に土日にあたります。10月25日は日曜日なので、給料が23日の金曜日に入るなら、実際に入った日で区切ると9月の区切りは28日間、10月の区切りは33日間になります。

区切りの日数が変わると、食費のように日数に比例する支出は、その分だけ増えたり減ったりして見えます。比べやすさを優先するなら、ずれた月も本来の給料日で区切り、早く入った給料は次の区切りの収入として扱います。

なお、1年分の合計で比べる場合は、このずれはほとんど気になりません。区切りの長い月と短い月が、1年の中で打ち消し合うからです。

同じ家計を2つの区切りで見る

25日に給料が入り、27日に家賃、10日にカードの引き落としがある家計を、2つの区切りで並べてみます。どちらが見たいものに合っているかを、この例で確かめてください。

例の家計を、給料日からと1日からの2つの区切りで並べた図。給料日から(9月25日〜10月24日)では、9月25日の給料280,000円、9月27日の家賃80,000円、10月10日のカードの引き落とし60,000円が1つの区切りに入り、家賃と引き落としの後は140,000円。1日から(10月1日〜31日)では、10月10日の引き落とし、10月25日の給料、10月27日の家賃の順に並ぶ

給料日から区切ると、1回の給料で家賃とカードの引き落としを払い、いくら残ったかが1つの区切りの中で分かります。やりくりができたかを見たいなら、こちらが合っています。

1日から区切ると、10月の給料は月末近くに入り、10月27日の家賃はその給料から出ることになります。先月や去年の10月とは比べやすい一方で、給料をどの月の収入として書くかを決めておく必要があります。

始まりを決める手順

用意するのは、給与明細か、給料が入る口座の記録です。紙でも表計算でも、どの家計簿でも同じ手順で決められます。

ステップ1家計簿で見たいものを1つ書く2分

家計簿で何を見たいかを、1つだけ書きます。「先月より使いすぎていないか」なら1日から、「給料で次の給料日までやりくりできたか」なら給料日からが向いています。

ステップ2引き落としの多い日を確かめる3分

家賃やカードの引き落としが、月のどの辺りに集まっているかを確かめます。給料日の直後に引き落としが集まるなら、給料日から始めると、その月の支払いがまとまって見えます。

反対に、引き落としが給料日の前に集まるなら、給料日から区切ると、前の給料の残りで払う形になります。どちらの区切りでも払う額は変わらないので、区切りの終わりに口座の残高が足りるかを見ておきます。

ステップ3区切りの日を書いておく1分

決めた区切りの日を、家計簿の最初のページやメモに書いておきます。給料日から始めるなら、次の3行を書いておくと、あとで迷いません。

  • 区切り:25日から翌月24日まで
  • 呼び方:始まる月の名前で呼ぶ(9月25日〜10月24日は「9月分」)
  • 25日が土日のとき:本来の25日で区切り、早く入った給料は次の区切りの収入にする

ステップ41日始まりなら、給料をどの月に書くかを決める1分

1日から始める場合、25日に入った給料を「入った月の収入」とするか、「翌月の生活費」とするかを決めます。翌月の生活費とすると、1日から月末までを、前の月の25日に入った給料でまかなう形になります。

どちらでも構いませんが、決めたら毎月同じにそろえます。翌月の生活費とする場合は、始めた最初の月だけ、1日から給料日までの分を貯金などから出すことになります。

1日から始めると、家計簿の月の残りと、口座や財布の残高は合わなくなります。月の途中で給料が入るので、それは正しいずれです。家計簿の残りを口座に合わせる必要はありません。

1日から始めても、月の初めに「この月に使えるお金」を決めておけば、給料日が何日でも、予算と比べてやりくりができたかを見られます。給料日から始めるのと同じものを、1日の区切りのまま見る方法です。

ステップ53か月は変えずに続ける1分

区切りを途中で変えると、変えた前後の月が比べられなくなります。少なくとも3か月は同じ区切りで続け、それでも合わなければ切り替えます。

カードや電子マネーで払う分は、どちらの区切りでも、使った日でつけると月がそろいます。引き落とし日やチャージした日とのずれは、別の行で追います。

迷いやすい4つの場面

夫婦で給料日が違う

2人の給料日が違うなら、1日から始めるほうが区切りをそろえやすくなります。出し合う額の決め方は夫婦で家計簿を共有する手順にまとめています。給料日から始めるなら、生活費を多く出しているほうの給料日に合わせます。

収入が月によって変わる

収入の日や額が毎月違うなら、1日から始めるほうが、月ごとに比べやすくなります。やりくりを見たいときは、月の初めに使えるお金を決めておく方法もあります。

カードの引き落としが給料日の前にある

給料日の前にカードの引き落としがあると、どちらの区切りでも、口座の残高が一時的に少なくなります。家計簿は使った日でつけ、口座は引き落とし日で見ると、残高が足りるかを前もって確かめられます。

光熱費や通信費が「○月分」と書かれている

口座から落ちる光熱費や通信費は、請求書の「○月分」と、引き落とされる月がずれていることがあります。どちらの区切りでも、口座から落ちた日の区切りでつけると決めておけば、毎月1回ずつ入るので比べやすくなります。

月末に落ちる支払いは、その日が土日にあたると翌月の初めにずれ、1つの区切りに2回落ちることがあります。落ちた日の区切りのまま書き、その区切りは比べるときに「2回分入っている」と分かるようにメモしておきます。

落ちた日でつけると、冬に多く使ったガスの代金は、使った月より後の区切りで大きく見えます。季節ごとに比べるときは、この遅れを頭に入れておきます。

決めたら、見直しは同じ区切りで

月1回の見直しで直近3か月を並べるときも、決めた区切りのまま並べます。1日から始めても、給料日から始めても、同じ区切りが続いていれば比べられます。

予算や、先に取り分ける貯金の額を決めるのも、区切りの初日にそろえます。給料日から始めるなら、給料が入った日に決めて移しておくと、その区切りの間に使えるお金がはっきりします。

年に1回だけ出る支払いは、どちらの区切りでも、その月だけ支出が大きくなります。1年分の明細から拾う手順で、あらかじめ別の表にしておくと、比べるときに外せます。

よくある質問

Q途中で1日始まりから給料日始まりに変えてもいいですか

変えて構いません。切り替える間の半端な期間は、1回だけ短い区切りか長い区切りとして記録し、その区切りは前後と比べないようにすると、見直しで迷いません。

Q月の途中から家計簿を始めたいのですが

区切りの始まりまでさかのぼらず、始めた日からつけ始めます。最初の区切りは日数が足りないので、比べる対象から外し、次の区切りから比べます。

Q給料日が15日や20日の場合は

考え方は同じで、区切りを「15日から翌月14日まで」のように書きます。月の真ん中に給料が入るなら、1日から始めると月の前半と後半で使えるお金の感覚が変わるので、給料日から区切るほうが合うこともあります。

Q転職で給料日が変わりました

変わった月をメモしておき、新しい給料日で区切り直します。切り替えの間の半端な期間は、途中で区切りを変えるときと同じ扱いにします。

Q給料日から始めると、統計と比べにくくなりませんか

国の統計などは暦の月で集計されていることが多いので、比べるなら1日始まりのほうが合わせやすくなります。統計と比べるより、自分の先月と比べるのが目的なら、給料日から始めても困りません。

給料日から始めると、1年も「1月25日から翌年1月24日まで」のように年をまたぎます。1年の合計を出すときの区切りも、先に決めておきます。

Q日付が印刷された市販の家計簿で、給料日から始めたいのですが

1日から月末までの日付が印刷されていると、給料日で区切ると2ページにまたがります。日付の欄が空いている家計簿やノートを使うか、市販の家計簿のまま1日始まりにして、ステップ4で給料をどの月に書くかを決めるかのどちらかにすると迷いません。

Qボーナスはどう扱いますか

ボーナスは毎月の収入と分けて書くと、月ごとのやりくりが見やすくなります。労働基準法でも、賞与は「毎月1回以上・一定の期日」という決まりの外に置かれています。どちらの区切りでも同じです。

まとめ

  • 1か月の始まりは、1日でも給料日でもいい
  • 決め手は、家計簿で何を見たいか
  • 比べやすさなら1日から、やりくりなら給料日から
  • 給料日が土日にあたったときの扱いも、最初に決めておく
  • 1日始まりなら、給料を入った月と翌月のどちらの収入にするかを決める
  • 区切り・呼び方・土日の扱いの3行を、家計簿の最初に書いておく
  • 一度決めたら、少なくとも3か月は変えずに続ける

区切りが決まっていれば、月ごとの比べ方がぶれません。見たいものがそのまま見える家計簿になります。

この記事で参照した公的情報

  1. 労働基準法 第24条(賃金の支払)
    窓口
    e-Gov法令検索(デジタル庁)
    確認日
    確認先
    https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049
  2. モデル就業規則(令和7年12月版)第46条(賃金の支払日が休日に当たる場合)
    窓口
    厚生労働省
    確認日
    確認先
    https://www.mhlw.go.jp/content/001620507.pdf

この記事を書いているのは

Mirai Kanaiは、家計を見えるようにすることを目的とした個人向けの家計簿サービスです。運営するMove for People株式会社は、家計が見えていないことが、使える制度を逃したり、対処が遅れたりする原因になっていると考えています。

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