家計簿を手書きでつける方法|ノートの線の引き方と、月末の締め方

家計簿を手書きでつけたいけれど、ノートにどう線を引けばいいのか、1ページに何を書けばいいのかで手が止まっていませんか。市販の家計簿は欄が決まっていて、自分の暮らしに合わないこともあります。
手書きの家計簿は、ふつうのノート1冊と定規があれば作れます。大事なのは、毎日書くページと月末にまとめるページを分けることです。この記事では、線の引き方から月の締め方まで、紙で書くときの手順を順に書きます。
手書きの家計簿を始めても、項目ごとの欄に振り分けるのが面倒で続きません。月末の足し算が合わないのも悩みです。
手書きの家計簿は、書く場所を分けて作る
手書きの家計簿で手間が増えやすいのは、毎日の記入と集計を同じ場所でしようとするときです。買い物のたびに項目ごとの欄を探して書き込むと、1回ごとの手間が増えます。
国の家計調査で各家庭に書いてもらう家計簿も、買ったものを順に書いていく形です。総務省統計局は、費目ごとにまとめて書く方法より分類や足し算が要らないので、手間が軽くなり、記入の正確さも保てると説明しています。

図のように、ノート1冊を4つの場所に分けます。毎日書くのは記録のページだけで、項目ごとの合計は月末に集計のページで出します。ノートの前と後ろは、1年を通して使うページです。
この形なら、市販の家計簿でもノートでも同じように書けます。市販の家計簿を使う場合も、日ごとの欄に買った順に書き、月末の集計の欄で項目ごとに足すと、同じ流れになります。
ノートの作り方
用意するのは、罫線のあるノート1冊、定規、ボールペン、電卓です。線はボールペンで引くと、何か月たっても消えません。
ステップ1最初の見開きに、項目と決まりを書く15分
ノートの最初の見開きに、家計簿で使う項目を書き出します。項目は5〜8個くらいにして、どれにも入らないものは「その他」に入れると決めておきます。項目の決め方は項目を決める手順にまとめています。
項目の横には、記録のページで使う1字の略を決めておきます。たとえば食費は「食」、日用品・衣類は「日」、交通・通信は「交」のようにします。迷いやすい支出の置き場も、ここに書いておくと毎回迷いません。
同じ見開きに、あと3つを書きます。月の区切り(1日からか給料日からか)、カードで払ったものをいつ書くか、貯金をどう書くかです。家計簿をつける目的も1行書いておくと、月末に見返すときの物差しになります。
- 月の区切り:1日からか給料日からかを決めて書く
- カードの払い:使った日で書くと決めて書く
- 貯金:支出ではなく移動として書くと決めて書く
ステップ2記録のページに、縦の線を3本引く5分
次の見開きから、毎月の記録のページにします。1ページに縦の線を3本引き、左から「日付」「内容」「項目」「金額」の4つの列にします。
日付の列は2字分、項目の列は1字分あれば足ります。残りのうち、内容の列を広く取り、金額の列は7桁の数字が書ける幅にします。金額は右端をそろえて書くと、縦に足すときに桁を間違えません。
線は、その月に使いそうなページの分だけ、月の初めにまとめて引きます。1か月に何ページ使うかは家庭によって違うので、最初の月は少し多めに引き、余ったら翌月に回します。
ステップ3集計のページに、項目と週の表を作る10分
記録のページの後ろに、1ページ空けて集計のページを作ります。左の列に、最初の見開きで決めた項目を上から並べ、横には「1週目」から「5週目」と「月の合計」の列を作ります。
表の下には、収入、口座から引き落とされる固定費、残った額を書く行を足します。家賃や電気代のように口座から出ていくものは、財布の記録とは別にここへまとめて書くと、記録のページが買い物だけになります。
ステップ4ノートの最後のページに、1年の一覧を作る10分
ノートの最後のページに、左の列に1月から12月を並べ、横に項目を並べた表を作ります。毎月の締めのときに、集計のページの「月の合計」をここへ1行ずつ書き写します。
1年の一覧があると、先月や去年の同じ月と比べるのに、ページをめくらずに済みます。年に1回だけ出る支払いは、1年分の明細から拾う手順で別に一覧にしておくと抜けません。
毎日の書き方
記録のページには、お金を払ったら1行ずつ、日付・内容・項目の略・金額を書きます。内容は店の名前か、買ったものを短く書けば十分です。
レシートの1枚に食費と日用品が混ざっているときは、項目ごとに分けて2行にします。分けるのが大変な日は、多いほうの項目に1行で書くと決めておいても構いません。
カードで払ったものは、使った日に同じように書き、金額の横に「カ」と印を付けます。印があれば、財布の現金と照らし合わせるときに、その行を外して数えられます。電子マネーは、チャージは移動、買い物が支出として書きます。

図は、現金だけで払った1週目の記入例です。項目の列は1字の略なので、書くときに欄を探す手間がありません。
週の終わりに、小計と財布の残りを書く
週の終わりには、その週の最後の行の下に横線を引き、金額を縦に足して小計を書きます。週ごとに足しておくと、月末には4〜5個の小計を足すだけで済みます。
小計の横には、家計簿の上の財布の残りを書きます。週の初めの残りから現金で払った分を引いた額です。そのうえで財布の中を実際に数え、同じなら合っています。
家計調査の家計簿にも、毎日の記入の最後に「本日の現金残高」を書く欄があります。手元の現金と照らし合わせることで、書き漏れや書き間違いに気づけるようにしているためです。
月末の締め方
月末には、記録のページから集計のページへ数字を移し、その月を締めます。ステップ1〜5で30分ほどです。
ステップ1最後の週の小計を出す3分
月の最後の日の行の下に横線を引き、その週の小計を書きます。月の途中で週が切れても構いません。最後の週が2〜3日だけでも、1つの週として小計を出します。
ステップ2項目ごとに、週の金額を集計のページに書く15分
記録のページを1週ずつ見て、項目の略ごとに金額を足し、集計のページの週の列に書きます。足し終えた行には、日付の左に小さく点を打っておくと、同じ行を2回数えずに済みます。
ステップ3縦と横の合計が同じかを確かめる5分
集計のページで、項目ごとに横に足した「月の合計」の列を、上から全部足します。別に、記録のページの週の小計を全部足します。2つが違えば、どこかで書き写しか足し算を誤っています。

図の例では、項目ごとの合計も週の小計の合計も57,000円で、そろっています。ただし、食費を日用品の列に書くような振り分けの誤りは、合計がそろっても見つかりません。
合わないときは、週ごとに集計のページの列を縦に足し、記録のページの小計と比べます。どの週で違ったのかが分かるので、その週の行だけを見直せば済みます。
ステップ4収入と固定費を書き、残った額を出す5分
集計のページの下の行に、その月の収入と、口座から引き落とされた固定費を、通帳や入出金の記録を見て書きます。収入から、固定費と記録のページの支出の合計を引いた額が、その月に残った額です。
ステップ51年の一覧に書き写し、翌月のページを作る2分
集計のページの「月の合計」を、ノートの最後の1年の一覧に書き写します。そのあと、翌月の記録のページに縦の線を引いておくと、月の初めの日からすぐに書き始められます。
締めたら、月1回の見直しで、1年の一覧の直近3か月を並べて見ます。手書きの家計簿は、書くことより、締めた数字を見返すところで役に立ちます。
手書きで迷いやすい4つの場面
財布の残りが合わない
財布を数えて家計簿の上の残りと合わないときは、まず小さな支払いの書き忘れを探します。レシートが出ない自動販売機や、小銭で払った分がよく抜けます。
探しても見つからない差は、「不明」として1行で書き、その週を締めます。合わない額をそのままにしておくと、翌週からの残りも全部ずれるからです。不明の額が毎週出るなら、財布から出したらその場で書く回数を増やします。
書き間違えた
金額を書き間違えたら、消しゴムや修正液で消さず、2本線を引いて横か下の行に書き直します。何をどう直したかが残るので、月末に合計が合わないときに見返しやすくなります。
外出先で書けない
外で払った分は、レシートを財布の決まった場所に入れて持ち帰ります。レシートが出ない支払いは、手帳や携帯電話のメモに金額と内容だけ控えておき、家で記録のページに書き写します。
毎日は書けない
毎日書けなくても、レシートと控えがそろっていれば、週に1回まとめて書けます。書く曜日を決めておき、週の小計と財布の残りを確かめる日と同じにすると、1回で済みます。
よくある質問
Q手書きと表計算や家計簿アプリ、どちらがいいですか
手書きは、紙とペンがあればすぐに始められ、欄を自由に作れます。その代わり、足し算は自分でするので、月末に確かめる手間がかかります。書く手間を減らしたいなら表計算やアプリ、自分の手で書いて数字を追いたいなら手書き、と目的で選んでください。
Q市販の家計簿とふつうのノート、どちらがいいですか
市販の家計簿は、日付や項目の欄が先に印刷されているので、線を引かずに始められます。ノートは、項目の数や列の幅を自分の暮らしに合わせて決められます。どちらでも、買った順に書いて月末に集計する流れは同じです。
Q一人暮らしや学生でも同じ書き方でいいですか
同じ書き方で書けます。支出の種類が少ないなら、項目を4〜5個に減らし、記録のページの列もそのままで構いません。家賃や通信費を口座から払っているなら、集計のページの固定費の行に書きます。
Qレシートは貼っておいたほうがいいですか
貼らなくても家計簿は書けます。金額を書き写したら、レシートは月ごとに封筒に入れておき、月末の締めで合計が合ったら処分するか残すかを決めると、ノートがふくらみません。
Q月末の集計だけ表計算でしてもいいですか
構いません。毎日の記録は手書きのままにして、月末の集計のページだけ表計算にすると、足し算の手間が減ります。その場合も、月末の締めのステップ3のとおり、手書きの週の小計の合計と、表計算の合計が同じかを確かめます。
Q途中で書かなくなった月は、さかのぼって書くべきですか
さかのぼらなくて構いません。書かなかった月は、1年の一覧のその月の行に印を付けて空けておき、比べるときに外します。再び書き始めた日の行から、ふだんどおりに書きます。
まとめ
- ノート1冊を、項目と決まりのページ・記録のページ・集計のページ・1年の一覧に分ける
- 毎日は買った順に書き、項目ごとの合計は月末に出す
- 記録のページは縦の線3本で、日付・内容・項目の略・金額の4列
- 週の終わりに小計と財布の残りを書き、現金を数えて確かめる
- 月末は、項目ごとの合計と週の小計の合計が同じかで、書き写しの誤りを見つける
- 月の合計を1年の一覧に書き写し、月1回の見直しに使う
書く場所を分けておけば、毎日の記入は1行ずつ書くだけになります。月末の足し算も、縦と横の合計で確かめられるので、迷わず締められます。
この記事で参照した公的情報
- 家計調査に関するQ&A(F-1 家計簿の記入方法と「本日の現金残高」欄)
- 窓口
- 総務省統計局
- 確認日
- 確認先
- https://www.stat.go.jp/data/kakei/qa-1.html