国民年金の保険料はいくら?|令和8年度は月17,920円。前納すると安くなる

家計の見える化

会社を辞めたり、学校を出て働き始めるまでの間があったりすると、国民年金の納付書が届きます。毎月の額が決まっているとは聞くものの、いくらで、いつまでに、どう納めるのかまでは案内を読まないと分かりません。

この記事では、国民年金保険料の額と納付期限を日本年金機構の案内で確かめます。あわせて、まとめて納めると安くなるしくみと、家計簿での書き方まで書きます。

退職して国民年金の納付書が届きました。毎月いくらで、いつまでに納めればよいのか、安くする方法があるのかが分かりません。

令和8年度の保険料は、1か月17,920円

国民年金保険料は、所得に関係なく全員が同じ額です。日本年金機構の案内では、令和8年度は1か月あたり17,920円とされています。

納めるのは、自分で仕事をしている人や学生、勤め先の厚生年金に入っていない人などです。これを国民年金の第1号被保険者といいます。

配偶者に扶養されている第3号被保険者は、自分で保険料を納める必要がありません。この区分は働き方が変わると切り替わるので、130万の壁とはもあわせて見ると分かりやすくなります。

納付期限は「翌月末日」

保険料の納付期限は、納付対象月の翌月末日です。4月分なら5月末日までに納めます。

月の末日が土曜・日曜・祝日や年末年始(12月31日、1月2日、1月3日)に当たるときは、期限がずれます。その場合は、翌月最初の金融機関等の営業日が期限になります。

期限までに納めないと、障害基礎年金や遺族基礎年金を受け取れない場合があります。払うのが難しいときは、未納のままにせず免除や納付猶予の申請を先に検討します。

まとめて納めると、割引がある

保険料は、一定の期間分をまとめて前払い(前納)できます。前納すると割引が適用されます。

国民年金保険料の前納と割引の図。令和8年度の口座振替で、2年前納は417,150円、1年前納は210,530円、6か月前納は106,300円、当月末振替の早割は1か月17,860円、毎月納付は17,920円。納付書払いとクレジットカード払いは前納の額がわずかに高い

図は、令和8年度の前納の額です。日本年金機構が示している割引額は、口座振替の2年前納で17,370円です(★2年目は令和9年度の保険料18,290円で計算されています)。

1年前納は口座振替で210,530円です。毎月納める場合の215,040円と比べると、4,510円少なくなります。

もっとも小さい割引は「当月末振替(早割)」です。口座振替を当月末にすると1か月17,860円になり、毎月納付より60円少なくなります。

日本年金機構の案内では、口座振替での納付が一番おトクな納付方法とされています。納付書払いとクレジットカード払いでも前納はできますが、額はわずかに高くなります。

納め方は5つある

納付方法は5つです。どの方法でも手数料はかかりません。

  • 納付書でのお支払い:金融機関・郵便局・コンビニなどで納めます
  • 口座振替でのお支払い:指定した口座から自動で引き落とされます
  • クレジットカードでのお支払い:カード会社を通して納めます
  • スマートフォンアプリでのお支払い:決済アプリで納付書を読み取ります
  • ねんきんネットを活用した納付書によらない納付:画面に出る番号でペイジー納付ができます

市区町村の窓口では国民年金保険料を納めることができません。年金事務所の窓口も、原則として領収を行っていません。

納付してから記録に反映されるまでには時間がかかります。日本年金機構の目安では、金融機関・郵便局の窓口が3〜4営業日後、ペイジーが2営業日後、口座振替が7〜8営業日後です。

コンビニでの現金納付は12〜16営業日後、スマートフォンの決済アプリは10〜16営業日後とされています。納めた直後にねんきん定期便で「未納」と出ていても、反映待ちのことがあります。

納めた分は、全額が社会保険料控除になる

納付した国民年金保険料は、所得税と個人住民税の計算で全額が社会保険料控除の対象になります。生命保険料控除のような上限はありません。

世帯の中で誰が納めるかによって、控除を受ける人が変わります。扱いは国税庁の案内か税務署で確かめてください。

控除を受けるには証明書が要ります。日本年金機構から「社会保険料(国民年金保険料)控除証明書」が届くので、年末調整か確定申告のときに使います。

書類の出し方は年末調整の書き方確定申告のやり方にまとめています。どちらで受けるかは、その年の申告の仕方で決まります。

付加保険料は、月400円で将来を増やす

第1号被保険者は、通常の保険料に月400円を足して納めることができます。これを付加保険料といいます。

付加保険料のしくみの図。国民年金保険料17,920円に月400円を足して納めると、将来の老齢基礎年金に付加年金が上乗せされる。上乗せされる額は200円に付加保険料を納めた月数を掛けた額で、毎年受け取れる

図は、付加保険料のしくみです。400円を足して納めると、将来の老齢基礎年金に付加年金が上乗せされます。

上乗せされる額は、200円に付加保険料を納めた月数を掛けた額です。これは年額で、受け取っている間ずっと続きます。

申し込みは、住んでいる市区町村の窓口か、近くの年金事務所です。国民年金基金に加入している人は、付加保険料を納められません。

付加保険料のほかに、上乗せできる制度

第1号被保険者が老後の受け取りを増やす方法は、付加保険料だけではありません。制度として用意されているものを事実として挙げます。

1つ目がiDeCo(個人型確定拠出年金)です。厚生労働省の案内では、自分で掛金を出して老後に受け取る制度とされていて、国民年金第1号被保険者の掛金の上限は月額68,000円です。

掛金は全額が所得控除になります。国税庁の案内では、確定拠出年金の個人型年金加入者掛金は小規模企業共済等掛金控除の対象で、控除できる金額はその年に支払った掛金の全額とされています。

2つ目が個人年金保険です。こちらは公的な制度ではありませんが、支払った保険料は生命保険料控除のうち個人年金保険料控除の対象になります。

控除には上限があります。新契約なら1区分あたり最高4万円で、3つの区分を合計しても最高12万円です。額の出し方は生命保険料控除はいくら?にまとめています。

★どちらも「入らなければならない」ものではありません。この記事では制度の中身までにとどめます。迷うときは年金事務所や金融機関の窓口に相談してください。

家計簿での書き方

用意するのは、届いた納付書か口座振替の記録です。紙でも表計算でも、同じ手順で書けます。

ステップ1民間の保険料と分けて書く1分

国民年金保険料は、法律に基づいて納める社会保険料です。民間の生命保険や自動車保険とは性質が違うので、行を分けます。

保険料の平均と一覧の作り方と同じ考え方です。「税・社会保険料」などの行にまとめておくと、毎年の額を並べて見られます。

ステップ2前納した年は、特別費の表に入れる3分

1年前納や2年前納をすると、その月だけ大きな支出になります。毎月の家計簿だけで見ると、その月が赤字に見えます。

特別費の表に「4月・国民年金の1年前納・210,530円」のように入れておきます。そうすれば、月ごとの見え方に振り回されずに済みます。

ステップ3落ちた日で書く1分

口座振替なら引き落とされた日、納付書なら払った日に書きます。前納した分を月割りにして書き直す必要はありません。

月ごとに比べたいときは、年額を12で割った数字を別にメモしておきます。書き方の考え方は家計簿の固定費の書き方と同じです。

迷いやすい場面

会社を辞めた月の分はどうなるか

厚生年金は、資格を失った月の前の月までが対象です。辞めた月からは国民年金の第1号被保険者になり、自分で納めます。

切り替えの届け出は、住んでいる市区町村の窓口で行います。届け出が遅れると、後からまとめて請求されることがあります。

学生で収入が無い

学生には「学生納付特例」があります。在学中の保険料の納付が猶予されるしくみです。

猶予された期間は、10年以内なら後から納められます。詳しくは国民年金の免除・猶予にまとめています。

2年前納の途中で就職した

前納した期間の途中で厚生年金に入ったときの扱いは、年金事務所に確かめてください。前納した分をどうするかの手続きが要ることがあります。

前納は割引が大きい一方、途中で働き方が変わると手続きが要ります。1年以内に就職する見込みがあるなら、6か月前納や早割のほうが動きやすくなります。

夫婦で2人分を納めている

誰が納めるかによって、控除を受ける人が変わります。名義と支払いの口座を先に決めておくと、毎年迷わずに済みます。

共働きの分担の決め方は夫婦で家計簿を共有する記事にまとめています。控除の扱いは、国税庁の案内か税務署で確かめてください。

納めた記録は、遺族の年金にもつながる

国民年金の保険料は、自分の老齢基礎年金だけでなく、遺族が受け取る年金の要件にも関わります。納付済期間が足りないと、遺族基礎年金が支給されません。

額と受け取れる人の範囲は遺族年金はいくら?にまとめています。免除の手続きをしておけば、納付済期間などに算入されます。

よくある質問

Q国民年金の保険料は全国同じですか

同じです。国民健康保険料のように市区町村で変わることはなく、令和8年度は全国どこでも1か月17,920円です。

Qいつまで払うのですか

国民年金の第1号被保険者である間です。対象になる期間や、60歳以降に任意で加入するしくみについては、日本年金機構の案内で確かめてください。

Q未納のままにするとどうなりますか

老齢基礎年金の額が減るだけでなく、障害基礎年金や遺族基礎年金を受け取れない場合があります。払えないときは未納にせず、免除や納付猶予の申請を先に出してください。

Q後から納められますか

納付期限から2年を過ぎると納められません。免除や猶予を受けた期間は、10年以内なら後から納められます。

Qクレジットカードで払うと前納の割引は受けられますか

受けられます。ただし令和8年度の額は、2年前納で418,510円と、口座振替の417,150円より1,360円高くなります。

Q家計簿にはどう書きますか

民間の保険料とは分けて「税・社会保険料」などの行に書きます。前納した年は、その月だけ大きく出るので特別費の表に入れておくと見誤りません。

まとめ

  • 国民年金保険料は令和8年度で1か月17,920円。所得に関係なく全国同じ額
  • 納付期限は納付対象月の翌月末日。土日祝のときは翌営業日
  • 納め方は納付書・口座振替・クレジットカード・スマホアプリ・ねんきんネット経由の5つ
  • まとめて前納すると割引があり、口座振替の2年前納の割引額は17,370円
  • 納めた分は全額が社会保険料控除になる
  • 家計簿では民間の保険料と分け、前納した年は特別費の表に入れる

額と期限、割引の形が分かれば、納め方は選べます。今日は納付書を出して、口座振替にするかどうかを決めるところから始められます。

この記事で参照した公的情報

  1. 国民年金保険料(令和8年度は1か月17,920円・付加保険料は月額400円・納付期限は翌月末日・納付方法5つ・社会保険料控除・納付状況の反映までの目安)
    窓口
    日本年金機構
    確認日
    確認先
    https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/hokenryo/hokenryo.html
  2. 国民年金保険料の前納(2年前納・1年前納・6カ月前納・当月末振替(早割)の令和8年度の納付額と割引額・2年前納の割引は令和9年度保険料18,290円で計算)
    窓口
    日本年金機構
    確認日
    確認先
    https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/hokenryo/zenno.html
  3. 付加保険料の納付(月額400円・提出先は市区役所と町村役場と年金事務所・付加年金額は200円×納付月数・国民年金基金の加入員は納付できない)
    窓口
    日本年金機構
    確認日
    確認先
    https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/hokenryo/fukanofu.html
  4. 国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度(申請できる期間は納付期限から2年以内)
    窓口
    日本年金機構
    確認日
    確認先
    https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/menjo/20150428.html
  5. 「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(納付状況の記号)
    窓口
    日本年金機構
    確認日
    確認先
    https://www.nenkin.go.jp/service/nenkinkiroku/torikumi/teikibin/teikibin.html
  6. 確定拠出年金制度の概要(企業型DCとiDeCo・拠出限度額は第1号被保険者68,000円/企業年金等なしの会社員23,000円/企業年金等ありの会社員20,000円/第3号被保険者23,000円)
    窓口
    厚生労働省
    確認日
    確認先
    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/nenkin/nenkin/kyoshutsu/gaiyou.html
  7. 小規模企業共済等掛金控除(確定拠出年金の個人型年金加入者掛金は、その年に支払った掛金の全額が所得控除)
    窓口
    国税庁(タックスアンサー No.1135)
    確認日
    確認先
    https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1135.htm
  8. 生命保険料控除(個人年金保険料控除は新契約で最高4万円・3区分の合計で最高12万円)
    窓口
    国税庁(タックスアンサー No.1140)
    確認日
    確認先
    https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1140.htm

この記事を書いているのは

Mirai Kanaiは、家計を見えるようにすることを目的とした個人向けの家計簿サービスです。運営するMove for People株式会社は、家計が見えていないことが、使える制度を逃したり、対処が遅れたりする原因になっていると考えています。

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