塾代の平均|学年と公立・私立で見る、家計簿での月謝と講習費の書き方

支出の見直し

塾代は、毎月の月謝だけを見ていると、実際に払う額より少なく見えます。春・夏・冬の講習や模試、教材費、入会金は、年に数回まとめて出ていくからです。

この記事では、文部科学省の子供の学習費調査で、学年と公立・私立ごとの塾代の平均を確かめます。そのうえで、家計簿で毎月の分と年に数回の分を分けて書き、学年が上がる前に翌年の塾代を見通す手順をまとめます。

塾の月謝は分かっているのに、夏になると急にお金が足りなくなります。よその家は塾にいくら払っているのかも気になります。

塾代の平均は、学年と公立・私立で大きく違う

文部科学省の令和5年度子供の学習費調査では、保護者が子ども1人のために1年間に払った塾代(学習塾費)を、学校の種類ごとに出しています。通っていない子も0円として含めた平均は、次のとおりです。

  • 小学校:公立 75,194円/私立 259,492円
  • 中学校:公立 230,385円/私立 168,058円
  • 高校(全日制):公立 147,140円/私立 166,867円

中学校だけは、私立より公立のほうが多くなっています。年に1円以上塾代を払った子は、公立中学校で66.0%と、私立中学校の51.2%より多いためです。ほかは公立小学校39.0%、私立小学校71.9%、公立高校38.6%、私立高校37.6%でした。

通っている子だけの平均

上の平均は、塾に通っていない子も含めた数字です。塾代を1円以上払った子だけの1年間の平均は、次のとおりです。

  • 小学校:公立 約19万3千円/私立 約36万1千円
  • 中学校:公立 約34万9千円/私立 約32万8千円
  • 高校(全日制):公立 約38万1千円/私立 約44万4千円

高校の授業料そのものは、令和8年度から所得制限なしで支援されるようになりました。いくら支給されるかは高校無償化はいくらにまとめています。

12で割ると、公立中学校で1か月あたり約2万9千円、公立高校で約3万2千円です。塾に通う前提で比べるなら、こちらの平均が近い物差しになります。

額の幅も大きく、公立中学校の生徒全員(通っていない子も含む)のうち、年に40万円以上払った子が23.3%、1円以上10万円未満の子が9.8%います。平均は真ん中の額ではないので、幅があることを知ったうえで見ます。

2026年1月に、数字が訂正された

令和5年度の調査は、2026年1月16日に数字が訂正されました。推計の計算式の誤りなどがあったためで、公立小学校・私立小学校・公立中学校・公立高校・私立高校の額が直されています。

たとえば公立小学校の塾代の平均は、訂正前の56,167円から75,194円に、私立高校は112,639円から166,867円に変わりました。この記事の数字は、訂正後の表から写しています。ほかの資料と比べるときは、訂正前の数字でないかを出典の日付で確かめます。

学年が上がると、塾代はどう変わるか

同じ調査は、塾代を学年ごとにも出しています。公立の学校に通う子の1年間の平均(通っていない子も含む)を並べると、図のようになります。

公立の学校に通う子の1年間の塾代の平均を学年ごとに並べた図。小学1年31,504円、小学4年80,935円、小学6年145,161円、中学1年133,647円、中学3年341,220円、高校1年89,760円、高校3年206,454円。中学3年がいちばん多く、高校1年で下がる。文部科学省の令和5年度子供の学習費調査(訂正後)

公立では、小学4年から増え始め、中学3年の341,220円がいちばん多くなります。高校1年で89,760円に下がり、高校3年で206,454円まで増えます。公立高校で塾代を払った子は38.6%で、公立中学校の66.0%より少なくなっています。

公立と私立のすべての学年でいちばん多いのは、私立小学校6年の442,735円です。私立中学校は、1年151,796円・2年151,425円・3年202,127円と、公立ほどは学年で変わりません。

学年ごとの平均は、翌年の塾代がどのくらい増えそうかを見る目安になります。ただし、どの学年から通うか、受験をするかで額は大きく変わります。自分の家の見通しは、塾の料金表と講習の案内から作ります。

習い事の費用の平均

同じ調査では、スポーツや音楽、習字、英会話などの習い事は、塾とは別の「その他の学校外活動費」に数えます。1年間の平均(通っていない子も含む)は、次のとおりです。

  • 幼稚園:公立 66,405円/私立 107,943円
  • 小学校:公立 144,004円/私立 343,231円
  • 中学校:公立 84,444円/私立 185,995円
  • 高校(全日制):公立 44,437円/私立 108,189円

公立小学校の144,004円の中では、スポーツ・レクリエーション活動が66,529円でいちばん多くなっています。次いで、習字や英会話などの教養・その他が36,111円、音楽や絵画などの芸術文化活動が33,708円でした。

公立小学校では、6年生になると、塾や家庭教師・参考書などの「補助学習費」が習い事の費用を上回ります。習い事を続けたまま塾を始める年は、両方の額を足して見通します。

塾代に入るもの・入らないもの

調査の塾代には、入会金、月謝、講習会費、教材費、通っている塾での模擬テスト代、塾への交通費まで入ります。月謝だけでなく、年に数回の支払いも含めた1年間の額です。

一方、家庭教師や通信教育は「通信教育・家庭教師費」、家で使う参考書やドリルは「家庭内学習費」、塾の外で受ける公開模試は「その他」と、塾代とは別に数えます。国の平均と比べるなら、自分の塾代の範囲をこれにそろえます。

家計簿での塾代の書き方

塾代は、毎月決まって出ていく分と、年に数回出ていく分に分けて書きます。用意するのは、塾の料金表と、1年間の講習や模試の予定表です。手元になければ、塾に頼んで受け取ります。

ステップ1料金表から、1年分の支払いを書き出す15分

料金表と予定表を見ながら、1年間に払うものを全部書き出します。月謝のほかに、次のようなものがあります。

  • 毎月:月謝、施設費や管理費、毎月の教材費
  • 年に数回:春・夏・冬の講習、模試、半年ごとの教材費
  • 始めるときだけ:入会金

講習や模試を受けるかどうか選べるなら、受ける予定の分だけを書きます。まだ額が決まっていないものは、去年の案内の額を仮に書いておき、分かったら直します。

ステップ2毎月の分を、固定費の一覧に入れる5分

月謝や施設費が毎月同じ額で口座やカードから落ちるなら、固定費の一覧に1行で入れます。こうしておくと、毎月の家計簿では合計を書いて、明細と照らし合わせるだけで済みます。

ステップ3年に数回の分を、月ごとの表に書き写す10分

講習や模試、半年ごとの教材費は、払う月の欄に書き写します。表の作り方は、特別費を明細から拾う手順と同じです。たとえば夏の講習の申し込みが6月、支払いが7月のように、申し込みと支払いの月が違うときは、払う月に書きます。

ステップ4年に数回の分を12で割り、毎月取り分ける5分

年に数回の分の合計を12で割り、毎月その額を別にしておきます。夏の講習の月だけ家計が足りなくなるのを防げます。取り分けたお金を使った月の書き方は、特別費の記事にまとめています。

ステップ5払った月に、実際の額を書く1分

講習の額が予定と違ったら、実際に払った額を書き、表の予定の額も直します。カードで払ったときは、引き落とされた月ではなく、払った日の月に書きます。

1年分の例

塾代1年分の書き出しの例の図。毎月の分は月謝20,000円と施設費2,000円で月22,000円。年に数回の分は春の講習20,000円、夏の講習50,000円、冬の講習30,000円、教材費12,000円、模試3回12,000円で年124,000円。年に数回の分は月あたり約10,300円。金額は例

図は、塾代1年分を書き出した例です。毎月の分は月22,000円で、1年で264,000円になります。年に数回の分は合わせて124,000円で、12で割ると月あたり約10,300円です。

月謝だけを見ると月22,000円です。この例では、毎月の分と取り分ける分を合わせた約32,300円が、1か月あたりの塾代です。

塾と習い事は、別の行に分けてつける

国の家計調査では、塾は「教育」の補習教育、習い事の月謝は「教養娯楽」に入ります。家計簿の項目をどう分けるかは、項目の決め方の記事に書いたとおり、最初に一度決めて毎月そろえます。

どの項目に入れる場合でも、塾と習い事は別の行にしておくと、学習費調査の平均と並べて見られます。「教育」の中に「塾」「習い事」の2行を作る形でも、「子ども」の項目の中に分ける形でも構いません。

子どもが2人以上いるなら、子どもごとに行を分けます。調査の平均は子ども1人あたりの額なので、家族の合計のままでは比べられません。学年が上がるときの見通しも、子どもごとに立てやすくなります。

学年が上がる前に、翌年の塾代を見通す

塾代は、学年が上がると増えることが多い支出です。春の新学年の前に、翌年度の料金表と講習の予定を受け取り、ステップ1からの表を作り直します。

作り直した表の月ごとの額を、年間収支表の支出の行に書き写すと、講習の月にどのくらい残りが減るかが先に見えます。受験の学年では、講習や模試の数も変わりやすいので、案内が届くたびに直します。

公立の平均で見ると、中学2年から3年で塾代は127,461円増えています。額は家によって違いますが、増える年の前に、取り分けの額を上げておくかを決めておくと慌てずに済みます。

国の平均と比べるとき

学習費調査の平均と比べるなら、自分の塾代を「子ども1人の1年分」にそろえます。月謝だけでなく、講習・教材・模試・入会金・塾への交通費まで足し、家庭教師や通信教育は別にします。

塾に通っている子の額は、通っていない子を含めた平均より、支出者の平均と比べたほうが近くなります。調査では、塾と習い事を合わせた学校外活動費は、世帯の年収が多いほどおおむね多い傾向です。公立の小学校・中学校などでは、学校のある市区町村の人口が多いほど多い傾向も出ています。

塾代が重いときに、国が用意しているしくみ

塾代そのものを補助する全国共通の制度はありませんが、進学にかかるお金には公的なしくみがあります。家計の見通しを立てるときに、選択肢として知っておけます。

1つ目が奨学金です。日本学生支援機構の案内では、奨学金には「貸与型」(返済必要)と「給付型」(返済不要)があるとされています。

2つ目が国の教育ローンです。日本政策金融公庫の教育一般貸付で、融資限度額はお子さま1人につき上限350万円、一定の要件に該当する場合は上限450万円までとされています。

どちらも大学などへの進学のためのもので、塾代そのものには使えないことがあります。使えるかどうかは、それぞれの窓口に確かめてください。

高校の授業料については高校無償化はいくら?にまとめています。自治体が独自に塾代を助成していることもあるので、お住まいの市区町村の案内も見てください。

★この記事では「こういう制度がある」という事実までにとどめます。借りるかどうかは家計の状況で変わるので、窓口に相談してください。

迷いやすい場面

入会金や、年に1回の教材費

入会金は始めるときに1回だけ出る支払いです。塾を始める月の予定に書き、その月の塾代に入れます。年に1回まとめて払う教材費も、年に数回の分と同じように月ごとの表に書き写します。

兄弟で同じ塾に通っている

1回の引き落としで兄弟の分がまとめて落ちるなら、料金表で1人ずつの額に分けて書きます。分けにくい施設費などは、人数で割るか、上の子の行に入れるかを決め、毎月そろえます。

家庭教師や通信教育も使っている

学習費調査では、家庭教師や通信教育は塾代とは別に数えます。家計簿でも「塾」とは別の行にしておくと、国の平均と比べるときに足し引きしなくて済みます。

学校の制服や体操服、給食費

学校で使う制服や体操服、学用品は、学習費調査では塾代ではなく学校教育費に入ります。一方、国の家計調査では、学校制服は「被服及び履物」に入ります。給食費の置き場は、食費の記事に書いた決め方にそろえます。

講習の費用を貯金から払った

取り分けが間に合わず、講習の費用を貯金から払うこともあります。その場合も、塾代はその月の支出として書き、おろしたお金は収入の行には書きません。書き方は年間収支表の記事にまとめています。

よくある質問

Q塾代は月いくらが平均ですか

学習費調査は年間の額で出しています。塾代を払った子だけの年間の平均を12で割ると、公立小学校で約1万6千円、公立中学校で約2万9千円、公立高校で約3万2千円です。講習や教材費も含めた額なので、月謝だけの額より多くなります。

Q中学3年の塾代の平均はいくらですか

公立中学校3年生の平均は1年間で341,220円、私立中学校3年生は202,127円です。どちらも通っていない子を含めた平均なので、通っている子だけで見ると、これより多くなります。

Q大学受験の塾代の平均も分かりますか

高校3年生の平均は、公立で206,454円、私立で214,709円です。調査の対象は全日制の高校に通う子なので、高校を卒業した後に予備校に通う費用は入っていません。

Q教育費は全部でいくらかかりますか

学習費調査では、学校の費用・給食費・塾や習い事を合わせた1年間の額は、公立小学校で366,599円、公立中学校で542,450円、公立高校で596,954円です。世帯全体で1か月に教育へいくら使っているかは、生活費の内訳の記事で家計調査の平均を書いています。

Q塾代は収入の何割までが目安ですか

学習費調査は実際に払った額を示していますが、収入の何割までにするべきかという目安は示していません。自分の家で続けられるかは、塾代を1年分書き出し、年間収支表で残りを見て決めます。

Q習い事と塾が重なって苦しいときは、どう見直しますか

まず1年分を書き出し、子どもごと・習い事ごとに月あたりの額を並べます。どれを続けるかは家庭で決めることですが、並べると話し合いやすくなります。見直しの進め方は、月1回の見直し手順にまとめています。

Q子どもの小遣いも教育費に入れますか

学習費調査の塾代や習い事の費用の定義には、小遣いは挙がっていません。家計簿では、小遣いとして渡した額だけを書きます。渡し方や子どもがつける帳面は、子どもの小遣い帳の記事にまとめています。

まとめ

  • 塾代の平均は、公立中学校で1年230,385円、通っている子だけなら約34万9千円(令和5年度・2026年1月の訂正後)
  • 公立では中学3年がいちばん多く、高校1年でいったん下がる
  • 習い事は塾とは別に数え、公立小学校で1年144,004円
  • 塾代は、毎月の分と年に数回の分に分けて書く
  • 年に数回の分は12で割って毎月取り分け、払う月の表に書き写す
  • 新学年の前に料金表と講習の予定を受け取り、1年分の表を作り直す

講習や教材費まで1年分を書き出せば、夏に慌てずに済みます。子どもごとに分けておけば、学年が上がる年の備えも立てやすくなります。

この記事で参照した公的情報

  1. 令和5年度子供の学習費調査 調査結果の概要(表5 男女別・学年別学校外活動費=公立小6年から補助学習費がその他の学校外活動費を上回る・表6 学年別の学習塾費・表8-2 学習塾費の金額分布と支出者の平均額)(令和8年1月16日差替)
    窓口
    文部科学省
    確認日
    確認先
    https://www.mext.go.jp/content/20260116-mxt_chousa01-000039333_3.pdf
  2. 令和5年度子供の学習費調査結果のポイント(訂正版・項目別定義の「学習塾費」「その他の学校外活動費」・図5 学年別の学校外活動費・図6 市区町村の人口規模別の学校外活動費・図7 世帯の年間収入別の学校外活動費)
    窓口
    文部科学省
    確認日
    確認先
    https://www.mext.go.jp/content/20260116-mxt_chousa01-000039333_1.pdf
  3. 子供の学習費調査 令和3年度調査及び令和5年度調査について(数値の訂正・訂正前後の統計表)
    窓口
    文部科学省
    確認日
    確認先
    https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/seigo_001.html
  4. 家計調査 収支項目分類及びその内容例示(2025年1月改定)(補習教育=学習塾月謝・家庭教師、月謝類=教養娯楽、学校制服=被服及び履物)
    窓口
    総務省統計局
    確認日
    確認先
    https://www.stat.go.jp/data/kakei/kou2025/zuhyou/kouh2025.xlsx
  5. 奨学金制度の種類と概要(貸与型=返済必要・給付型=返済不要)
    窓口
    日本学生支援機構(JASSO)
    確認日
    確認先
    https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/index.html
  6. 教育一般貸付(国の教育ローン)(融資限度額はお子さま1人につき上限350万円・一定の要件に該当する場合は上限450万円)
    窓口
    日本政策金融公庫
    確認日
    確認先
    https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/ippan.html

この記事を書いているのは

Mirai Kanaiは、家計を見えるようにすることを目的とした個人向けの家計簿サービスです。運営するMove for People株式会社は、家計が見えていないことが、使える制度を逃したり、対処が遅れたりする原因になっていると考えています。

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この記事は一般的な情報提供を目的としたものです。特定の金融商品の推奨や、個別の投資判断に関する助言を行うものではありません。公的制度の要件・金額は変更される場合があり、自治体によって異なります。実際のご利用にあたっては、必ず公式の窓口でご確認ください。