美容代の平均|服代とあわせて家計調査で見て、家計簿の置き場と月のぶれ方を決める

美容院や化粧品、服や靴にかけるお金は、人によって差が大きく、月によっても大きく動きます。そのため、月いくらなら普通なのかが分かりにくい支出です。
この記事では、総務省の家計調査で、美容代と服代の平均を、世帯の人数・一人暮らしの男女・年齢ごとに示します。あわせて、家計簿でどこに入れるかの決め方と、季節やセールでぶれる月の見方をまとめます。
美容院や化粧品、服にいくら使うのが普通なのか、目安が分かりません。シャンプーやクリーニング代をどこに入れるかでも、毎回迷います。
美容代と服代は、家計調査のどこに入るか
家計調査では、美容代にあたるものが2つに分かれています。美容院や理髪店、エステ、毛染めなどの代金は「理美容サービス」、化粧品やシャンプー、歯ブラシ、ドライヤーなどの品物は「理美容用品」です。
どちらも、10の費目のうち「その他の消費支出」に入ります。理美容サービスには、銭湯や日帰り温泉の入浴料も含まれます。
服代にあたるのは、10の費目の1つ「被服及び履物」です。洋服やシャツ、下着、靴下、靴に加えて、クリーニング代やお直し代、貸衣装代もここに入ります。

図のように、かばんや財布、アクセサリー、腕時計は、服代ではなく「身の回り用品」です。スポーツ専用の服や靴は「教養娯楽」、人に贈った服は「交際費」に数えます。
国の平均と比べるときは、この範囲にそろえます。10の費目の全体は、生活費の内訳の記事にまとめています。
美容代と服代は月いくらか(2025年の国の平均)
家計調査の2025年の結果では、二人以上の世帯の美容代(理美容サービスと理美容用品の合計)は、1か月平均8,720円でした。内訳は、理美容サービスが3,486円、理美容用品が5,234円です。
服代にあたる被服及び履物は、1か月平均9,702円です。この平均は、世帯の人数が平均2.87人、世帯主の平均年齢が60.7歳の家計の数字です。
一人暮らしにあたる単身世帯では、美容代が5,379円(理美容サービス2,559円・理美容用品2,820円)、服代が4,664円でした。どれも、人に贈った分を除いた、世帯で使った分の額です。
世帯の人数ごとの平均

図は、世帯の人数ごとの美容代と服代です。服代は、2人の7,257円から4人の13,523円まで、人数とともに大きく増えます。5人の世帯は14,629円でした。
美容代は、2人の7,868円から4人の10,068円までで、服代ほどは増えません。5人の世帯は10,010円です。4人の世帯には18歳未満の人が平均1.31人いて、2人の世帯の0.01人とは暮らしの形が違います。
一人暮らしの男女別
単身世帯を男女に分けると、美容代は男性2,588円、女性7,800円です。服代は男性3,229円、女性5,910円で、美容代のほうが男女の差が大きく出ています。
ただし、単身世帯の平均年齢は男性53.6歳、女性62.9歳で、集計した世帯も男性216・女性430と多くありません。働いている単身世帯(勤労者世帯)に絞ると、平均年齢は男性41.5歳、女性45.4歳です。
働いている単身世帯では、美容代が男性3,038円、女性10,162円、服代が男性4,166円、女性8,070円でした。集計した世帯は男性103・女性123とさらに少ないので、おおよその物差しとして見ます。
表には34歳以下の数字もありますが、集計した世帯が67(うち女性23)と少なく、ぶれが大きいので取り上げていません。20代や30代の一人ずつの美容代を示した国の統計は、見た範囲には見つかりませんでした。
世帯主の年齢ごとの平均
二人以上の世帯を世帯主の年齢で分けると、1か月平均の美容代と服代は次のとおりです。
- 30〜39歳:美容代 9,650円/服代 12,506円
- 40〜49歳:美容代 10,335円/服代 13,890円
- 50〜59歳:美容代 10,209円/服代 12,307円
- 60〜69歳:美容代 8,889円/服代 9,154円
- 70歳以上:美容代 6,804円/服代 5,850円
どちらも40代がいちばん多く、70歳以上で少なくなります。これは世帯全員の分の額で、40代の世帯は平均3.73人、70歳以上の世帯は2.34人と、人数も違うことに気をつけます。
美容院1回あたりの額
品目ごとの結果では、2025年の二人以上の世帯の1回あたりの平均価格は、カット代が3,184円、パーマネント代が9,675円、理髪店の理髪料が2,860円でした。カット代にはシャンプーやセット代も、パーマネント代にはカットの分も含みます。
回数と値段とは別に、年間の額で見ると、毛染めやエステなどの「他の理美容代」は25,613円で、同じ表の理美容サービス全体(42,082円)の6割ほどです。カット代とパーマネント代、理髪料を足した額より大きくなっています。
この品目ごとの表は、人に贈った分も中身ごとの品目に数えます。そのため、贈った分を交際費に移した1か月の3,486円を12倍した41,832円とは、250円ほど違います。
手取りと年間収入で見ると
家計調査の働いている世帯の数字から計算すると、手取り(可処分所得)に対する美容代の割合は、二人以上の世帯で約1.9%、単身世帯で約2.0%でした。服代は、二人以上の世帯で約2.2%、単身世帯で約1.9%です。
これは2025年の実際の平均から出した割合で、家計調査は「手取りの何%までにするべきか」という目安は示していません。予算は、下の手順で出す自分の12か月の平均から決めるほうが、暮らしに合います。
割合ではなく額で見ると、収入によって大きく違います。二人以上の世帯の美容代は、年収400〜450万円の世帯で6,765円、1,000〜1,250万円の世帯で12,554円でした。服代は、それぞれ5,929円と16,023円です。
平均と比べるときに、そろえること
平均は、範囲と人数、年齢をそろえてから、参考に見ます。とくに次の3つがずれていると、多いか少ないかを読み違えます。
- 範囲:シャンプーや歯ブラシを日用品に入れているなら、理美容用品を含む美容代の平均とはそのまま比べられない
- 誰の分か:二人以上の世帯の平均は、家族全員の分の合計
- 1か月の額か:服は、買う月と買わない月の差が大きい
服代は、平均と真ん中の額(中央値)の差も大きい費目です。二人以上の世帯の2025年は、平均の9,702円に対し、中央値は3,707円でした(中央値は、月ごとの中央値の平均です)。
平均より少ない月があっても、使い方がおかしいわけではありません。服代は1か月ではなく12か月の平均で見ると、比べやすくなります。平均と中央値の違いは、生活費の内訳の記事でも取り上げています。
平均より多いか少ないかより、自分の先月や去年の同じ月と比べたほうが、次に何をするかが決まります。平均は、範囲をそろえたうえで、参考に見るくらいで十分です。
家計簿での置き場を決める
家計簿では、国と同じ分け方でなくても構いません。大事なのは、一度決めた置き場を毎月そろえることです。決め方の例は3つです。
- 「美容」と「服」を別の項目にする:どちらも見直したいとき
- 「美容・服」を1つの項目にする:どちらも月に数回しか出ないとき
- 項目を作らない:化粧品と美容院はその他(化粧品は日用品でもよい)、服は日用品・衣類に入れる
一人暮らしで美容や服にお金をかけているなら、その他や日用品にまとめず1つの項目にすると、見直すときにそこだけを追えます。ほかの支出の置き場は、項目の決め方の記事にまとめています。
迷いやすいものの置き場
かっこの中は、家計調査での置き場です。家計簿で別の置き場にするなら、国の平均と比べるときに足し引きします。
- シャンプー・歯ブラシ・石けん:洗剤と一緒に買うなら日用品でもよい(理美容用品)
- 化粧水・乳液・クレンジング:額が大きいなら美容(理美容用品)
- 美容院・理髪店・エステ・毛染め:美容(理美容サービス)
- ドライヤー・ヘアアイロン:美容か、家電として別にする(理美容用品)
- クリーニング・裾上げ・お直し:服(被服及び履物)
- 靴・靴下・下着:服(被服及び履物)
- かばん・財布・アクセサリー:その他か、服にまとめてもよい(身の回り用品で、服代の平均には入らない)
- 子どもの学校の制服:服か教育のどちらかに決める(被服及び履物)
- スポーツ専用の服や靴:趣味の項目があればそちら(教養娯楽)
- 成人式や卒業式の貸衣装:年に1回の特別費にしてもよい(被服及び履物)
家族の美容院代は、家計からか、こづかいからか
家族の美容院代や服代を、家計から出すかこづかいから出すかに、決まった答えはありません。家計から出すなら家計簿の美容や服に書き、こづかいから出すなら、渡したこづかいの額だけを書きます。
どちらにするかは、共有するものとそれぞれで持つものを分けるときに一緒に決めておきます。途中で変えたら、変えた月を家計簿にメモしておくと、前後を比べるときに迷いません。
美容代と服代のつけ方の手順
用意するのは、直近3か月分のレシートか、カードと口座の明細です。紙でも表計算でも、どの家計簿でも同じ手順でつけられます。
ステップ13か月分の明細から、美容と服の支出を拾う15分
明細とレシートから、美容院、化粧品、服、靴、クリーニングの支払いを拾い、月ごとに書き出します。通販の定期購入で届く化粧品や、日用品と一緒に買った化粧品も忘れずに拾います。
ステップ2置き場を決め、家計簿の最初に書く5分
上の3つの決め方から1つを選び、迷いやすいものの置き場を1行ずつ書いておきます。全部を書く必要はなく、ステップ1で迷ったものだけで構いません。
ステップ3項目の中を2つに分けてつける1分
美容は「美容院など」と「化粧品など」、服は「服・靴」と「クリーニングなど」のように、中を2つに分けておきます。国の平均の分け方に近いので、あとで比べるときにそのまま使えます。
ステップ4月末に合計を出し、12か月の平均も出す5分
月末に、美容と服の合計を出します。服は月ごとの差が大きいので、記録がたまったら、直近12か月の合計を12で割った「月あたり」も出しておきます。
カードの分割払いで買った服も、買った日に全額を書き、毎月の引き落としは別に追うと、二重につけずに済みます。考え方はカード払いの記事に書いています。
ステップ5去年の同じ月と比べる5分
服代は季節で動くので、先月より去年の同じ月と比べると、比べる相手がそろいます。美容は、回数と1回あたりの額に分けて見ると、どちらが変わったのかが分かります。
月1回の見直しでも、この2つを並べておくと、次の月に変えることを決めやすくなります。変えることは、1つに絞ります。
季節やセールでぶれる月の見方
服代は、国の平均でも月によって大きく動きます。二人以上の世帯の2025年の服代を月ごとに並べると、次の図のようになります。

いちばん多いのは11月の11,744円で、3月から5月も11,000円前後です。少ないのは9月の7,044円と2月の7,169円で、多い月と少ない月では約1.7倍の差があります。
クリーニングなどの被服関連サービスは、4月(898円)と5月(889円)が多く、1月(341円)の2倍を超えます。美容院などの理美容サービスは、12月の4,024円がいちばん多く、1月の2,894円がいちばん少ない月でした。
セールやまとめ買いの月
セールでまとめて買った月も、買った月の服代として書くことは変わりません。その月だけを見ると使いすぎに見えるので、まとめ買いの行に印を付けておき、12か月の平均で見ます。
コートやスーツ、式の服
コートやスーツ、礼服、式の貸衣装のように、年に1回あるかないかの大きなものは、特別費として取り分けておく方法もあります。払った月の書き方は、特別費の記事にまとめています。
暮らしが変わった月
就職や進学、子どもの成長などで暮らしが変わると、服代や美容代の水準そのものが変わります。変わった月をメモしておき、その前と後は分けて比べます。
多いと感じたときに見るところ
美容代や服代が多いと感じたら、減らす前に、どこが増えたのかを順に確かめます。
- 範囲:シャンプーやかばん、家族の分、スポーツ用品が入っていないか
- 回数:美容院やカラー、エステに行った回数、服を買った回数
- 1回あたりの額:同じ回数でも、1回の額が上がっていないか
- 定期購入:使い切らないうちに次が届く化粧品がないか
回数が増えたのか、1回あたりが上がったのかが分かれば、次の月に変えることを1つに決められます。どこまでかけるかは人によって違うので、平均に合わせて減らす必要はありません。
よくある質問
Q美容院代は家計簿の何費ですか
家計簿では「美容」の項目を作るか、項目が無ければ「その他」に入れる方法があります。家計調査では、美容院や理髪店の代金は「理美容サービス」で、10の費目のうち「その他の消費支出」に入ります。
Q化粧品やパック、クレンジングは美容代ですか、日用品ですか
家計調査では、化粧水や乳液、クレンジングは、シャンプーと同じ「理美容用品」です。パックは例示に名前がありませんが、ほかの化粧品と同じ置き場にそろえておくと迷いません。
日用品に入れても構いませんが、額が大きいなら、美容の項目か、日用品の中の内訳に分けます。分け方は日用品費の記事に書いています。
Q被服費が月6,000円ほどなのは少ないですか
一概に少ないとは言えません。二人以上の世帯の服代は、平均が9,702円でも中央値は3,707円で、半分ほどの世帯は平均よりずっと少ない額です。
比べるなら、自分の12か月の平均を、人数と年齢の近い平均と並べます。1か月だけで比べると、服を買わなかった月はとても少なく見えます。
Q自分の服代だけの平均はありますか
家計調査は世帯全体の服代を出していて、家族一人ずつの服代は出していません。一人分に近い物差しは、単身世帯の男女別の数字(男性3,229円・女性5,910円)です。
ただし、単身世帯の平均年齢は50代から60代と高めです。働いている単身世帯の数字(男性4,166円・女性8,070円)もあわせて見ます。
Q服代や美容代の予算はどう決めますか
まずは直近12か月の服代と美容代を合計し、12で割った額を1か月の予算の出発点にします。12か月の記録が無ければ3か月から始め、季節の分は、去年の同じ月の記録がそろってから直します。
Q大学生や高校生の美容代・服代の平均はありますか
家計調査は、学生の一人暮らしを調べる対象から外しています。大学生の生活費の平均は、大学生の生活費の記事で、別の国の調査から取り上げています。
高校生や中学生の服代だけを示した国の平均は、見た範囲には見つかりませんでした。子どもの服代は、世帯の人数ごとの平均で、4人や5人の世帯の額を参考にします。
まとめ
- 美容代は家計調査の「理美容サービス」と「理美容用品」、服代は「被服及び履物」にあたる
- 2025年の二人以上の世帯の平均は、美容代8,720円・服代9,702円(1か月)
- 単身世帯は美容代5,379円・服代4,664円。男女や年齢で差が大きいので、範囲と人数をそろえて見る
- 置き場を決めて毎月そろえ、美容は「美容院など」と「化粧品など」、服は「服・靴」と「クリーニングなど」に分ける
- 服代は月によって約1.7倍動くので、12か月の平均と、去年の同じ月で比べる
- 多いと感じたら、範囲・回数・1回あたりの額の順に見る
美容と服の置き場を決めて12か月並べると、季節で増えた月と、自分で増やした月の違いが分かります。平均は物差しの1つにして、見直す先を1つに絞れます。
この記事で参照した公的情報
- 家計調査 家計収支編 2025年 二人以上の世帯(第1-1表・第2-3表 年間収入階級別・第3-1表 世帯人員別・第3-2表 世帯主の年齢階級別・第6-2表 平均金額及び中央値・第4-1表 品目分類の支出金額と平均価格)
- 家計調査 家計収支編 2025年 単身世帯(第1表 1世帯当たり1か月間の収入と支出・第2表 男女,年齢階級別)
- 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 月次(2025年1月〜12月 第1-1表 1世帯当たり1か月間の収入と支出)
- 家計調査 収支項目分類及びその内容例示(2025年1月改定)(被服及び履物・理美容サービス・理美容用品・身の回り用品・スポーツウェア・交際費)
- 家計調査 収支項目分類の基本原則(品目分類と用途分類の差異=贈答用は用途分類では交際費)
- 窓口
- 総務省統計局
- 確認日
- 確認先
- https://www.stat.go.jp/data/kakei/2001np/04nh03.html
- 家計調査 用語の解説(可処分所得・調べる世帯から学生の単身世帯を除く)
- 窓口
- 総務省統計局
- 確認日
- 確認先
- https://www.stat.go.jp/data/kakei/kaisetsu.html