失業保険の手続き|持っていくもの5つと、離職から振込までの流れ

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退職が決まると、失業保険の手続きをどこで何から始めればいいのかが気になります。書類がそろわないと受付けてもらえないので、順番を知っておくと慌てずに済みます。

この記事では、離職票を受け取ってから振り込まれるまでの流れと、持っていくものをまとめます。手順はハローワークの案内どおりです。

退職することになりました。失業保険の手続きをどこで何から始めればいいのか分かりません。

手続きは5つの段階で進む

失業保険(正式には雇用保険の基本手当)の手続きは、会社を辞めたあと自分でハローワークに行くところから始まります。会社が代わりにやってくれるものではありません。

失業保険の手続きの流れの図。会社から離職票を受け取る。住んでいる地域のハローワークで求職の申込みをして離職票を出し、受給資格の決定を受ける。7日間の待期がある。初回の受給説明会に出る。原則4週間に1度の失業認定を受ける。認定日から通常5営業日で振り込まれる

段階は5つです。離職票を受け取る、受給資格の決定を受ける、受給説明会に出る、失業の認定を受ける、振り込まれる、という順番になります。

★手続きをするのは、住んでいる地域を管轄するハローワークです。勤めていた会社の近くのハローワークではありません。

★受付の時間は月曜日から金曜日(休祝日・年末年始を除く)の8時30分から17時15分です。求職の申込みにも時間がかかるので、ハローワークは16時前までの来所をすすめています。

持っていくもの

受給資格の決定を受けるときには、持っていくものが決まっています。どれか1つでも欠けると、その日のうちに手続きが終わりません。

失業保険の手続きに持っていくものの図。雇用保険被保険者離職票の1と2。マイナンバーカードなどの個人番号確認書類。運転免許証などの身元確認書類。縦3.0センチ×横2.4センチの写真2枚。本人名義の預金通帳またはキャッシュカード。マイナンバーカードを提示すれば写真は省略できる

1つ目は「雇用保険被保険者離職票(-1、2)」です。退職後に会社から届きます。受け取りに行く形の会社もあります。

2つ目は個人番号確認書類です。マイナンバーカード・通知カード・個人番号の記載のある住民票(住民票記載事項証明書)のいずれか1種類です。

3つ目は身元(実在)確認書類です。運転免許証・運転経歴証明書・マイナンバーカード・官公署が発行した写真付きの身分証明書のいずれか1種類でかまいません。

写真付きの証明書が無い場合は、2種類そろえます。公的医療保険の被保険者証や児童扶養手当証書などから、異なる2種類(コピー不可)を用意してください。

4つ目は写真2枚です。最近の写真で、正面上三分身、縦3.0センチ×横2.4センチのものです。

★マイナンバーカードを提示すれば、写真は省略できます。この手続きだけでなく、以降の支給申請でも省略できます。

5つ目は本人名義の預金通帳またはキャッシュカードです。一部指定できない金融機関がありますが、ゆうちょ銀行は使えます。

★雇用保険被保険者証は、できれば在職中に有無を確かめておいてください。紛失していても、ハローワークで再交付を受けられます。

離職票が届かないとき

離職票は退職してすぐには届きません。会社がハローワークに届け出て、発行されたものが送られてくるからです。

会社から離職票が交付されない場合や、事業主が行方不明の場合は、住んでいる地域を管轄するハローワークに問い合わせてください。ハローワークから会社に働きかけてもらえます。

★離職票が届く前でも、ハローワークで仮の手続きができる場合があります。退職から2週間たっても届かないときは、一度相談してみてください。

給付制限は1か月に短くなった

正当な理由がなく自分の都合で退職した場合は、待期の7日間が終わったあと、一定の期間は基本手当が支給されません。これを給付制限といいます。

この期間は、令和7年4月1日以降に離職した人は原則1か月です。令和7年3月31日以前に離職した人は原則2か月でした。

給付制限の期間の図。令和7年4月1日以降に自己都合で離職した場合は原則1か月。令和7年3月31日以前の離職は原則2か月。退職日から5年間のうちに2回以上正当な理由がなく自己都合で退職して受給資格の決定を受けた場合は3か月。重責解雇も3か月。会社都合の離職には給付制限がない

退職日からさかのぼって5年間のうちに2回以上、正当な理由がなく自分の都合で退職して受給資格の決定を受けた場合は3か月です。自分の責めに帰すべき重大な理由で解雇された場合(重責解雇)も3か月になります。

★会社都合で離職した人(特定受給資格者)と、やむを得ない理由で離職した人(特定理由離職者)には給付制限がありません。待期の7日間が終われば支給が始まります。

★令和7年4月以降に教育訓練などを自分で受けた場合は、給付制限が解除されて基本手当を受け取れるようになりました。対象になるかはハローワークに確かめてください。

離職理由に納得できないとき

受給資格の決定のときに、ハローワークが離職理由を判定します。ここで自己都合とされるか会社都合とされるかで、給付制限の有無と給付日数が変わります。

実際は会社からの退職勧奨だったのに離職票に自己都合と書かれている、といった場合は、ハローワークに相談してください。ハローワークが事実関係を調査したうえで判定します。

★離職票には、離職理由について本人が記載する欄があります。会社の書いた理由に異議があるときは、その欄で意思を示せます。

いつまでに手続きすればよいか

手続きそのものに「◯日以内」という締切はありませんが、受給期間に期限があります。基本手当を受け取れるのは、原則として離職した日の翌日から1年間です。

この1年の間に受け取り終える必要があります。手続きが遅れると、所定給付日数が残っていても1年で打ち切られます。

★自己都合で辞めた人は、待期7日と給付制限1か月のあとに支給が始まります。給付日数が150日ある人なら、逆算して離職から半年以内には手続きを済ませておきたいところです。

★病気やけが、妊娠、出産、育児などで引き続き30日以上働けないときは、受給期間を延ばせます。延ばせる期間は最長で3年間です。

失業の認定は4週間に1度

受給資格が決まったあとは、原則として4週間に1度、失業の認定を受けます。指定された日にハローワークへ行き、「失業認定申告書」を「雇用保険受給資格者証」とともに提出します。

認定を受けるには、認定対象期間中に原則として2回以上の求職活動の実績が必要です。最初の認定日にかかる認定対象期間中は1回でかまいません。

給付制限がある場合は、数え方が変わります。給付制限期間とその直後の認定対象期間をあわせて、原則2回以上(給付制限が3か月の場合は原則3回以上)の実績が必要です。

何が求職活動になるか

求人情報を見ただけ、知人に紹介を頼んだだけでは求職活動になりません。ハローワークが挙げている範囲は次のとおりです。

  • 求人への応募
  • ハローワークが行う職業相談・職業紹介、各種講習・セミナーの受講
  • 許可・届出のある民間機関の職業相談・職業紹介、セミナーの受講
  • 公的機関等が実施する職業相談、各種講習・セミナー、個別相談ができる企業説明会への参加
  • 再就職に資する国家試験・検定などの受験

★実績については、ハローワークが利用した機関に問い合わせて事実確認をすることがあります。公共職業訓練の受講期間中や採否の通知を待っている間など、実績を求められない場合もあります。

★求職活動の実績が無いのに申告する、働いたのに申告しないといった行為は不正受給になります。以後の支給がすべて停止され、厳しい処分が行われます。

振り込まれるまで

失業の認定を行った日から、通常5営業日で指定した金融機関の口座に振り込まれます。認定日ごとに、その期間分がまとめて入ります。

初回の振込までは、離職票が届く時間・待期7日・給付制限1か月・初回認定日までの期間が積み重なります。自己都合で辞めた場合、離職から2か月半ほどかかることが多くなります。

★いくら振り込まれるかの計算は失業保険はいくらもらえるかにまとめています。日額と日数が分かれば総額の見当がつきます。

迷いやすい場面

すぐに働けない事情があるとき

病気・出産・育児・不妊治療・負傷などですぐに働けない人は、基本手当を受けられません。失業とは「就職しようとする意思と、いつでも就職できる能力があるのに職業に就けない状態」だからです。

この場合は、受給期間の延長を申請します。申請しておけば、働ける状態になってから受給を始められます。

定年で辞めて少し休みたいとき

定年などで退職して、しばらく休養しようと思っている状態も失業には当たりません。すぐに就職できる状態ではないからです。

この場合も受給期間の延長が使えます。休養が終わってから求職の申込みをしてください。

受給中にアルバイトをした

働いた事実は、失業認定申告書に必ず申告します。パート・アルバイト・日雇い・試用期間・自営の開始も申告の対象です。

申告すれば、その日の分が後ろにずれるなどの調整が行われます。隠すと不正受給になります。

途中で就職が決まった

所定給付日数を3分の1以上残して安定した職業に就いた場合は、再就職手当の対象になります。給付制限を受けた人は、待期満了後1か月間についてはハローワークや許可・届出のある職業紹介事業者の紹介で就職したことが条件です。

★令和7年4月1日以降に給付制限が1か月になった場合も、この条件は同じです。給付制限の解除が適用された人にも同じ条件がかかります。

会社側は何をするのか

会社はハローワークに「雇用保険被保険者資格喪失届」と「離職証明書」を提出します。この離職証明書をもとに離職票が発行されます。

離職証明書には、離職前の賃金と離職理由が書かれます。離職前に本人が氏名を記載することになっているので、そのときに離職理由の記載内容も確かめてください。

よくある質問

Q失業保険の手続きはどこでしますか

住んでいる地域を管轄するハローワークです。勤めていた会社の近くではありません。受付は平日の8時30分から17時15分で、16時前の来所がすすめられています。

Q何を持っていけばいいですか

離職票(-1、2)、個人番号確認書類、身元確認書類、写真2枚、本人名義の預金通帳またはキャッシュカードです。マイナンバーカードを提示すれば写真は省略できます。

Q自己都合だといつからもらえますか

待期7日のあと、給付制限が原則1か月あります。令和7年4月1日以降に離職した場合の期間です。3月31日以前の離職は2か月でした。

Q失業の認定はどのくらいの頻度ですか

原則として4週間に1度です。指定された日にハローワークへ行き、失業認定申告書を提出します。

Q求職活動は何回必要ですか

認定対象期間中に原則2回以上です。最初の認定日にかかる期間は1回でかまいません。給付制限が3か月の場合は原則3回以上になります。

Q振り込みまでどのくらいかかりますか

失業の認定を行った日から通常5営業日です。自己都合で辞めた場合、離職から初回の振込までは2か月半ほどかかることが多くなります。

Q手続きに期限はありますか

手続き自体の締切はありませんが、受け取れるのは離職の日の翌日から1年間です。遅れると給付日数が残っていても打ち切られるので、離職票が届いたらすぐに行ってください。

Q離職票が届かないときはどうしますか

住んでいる地域を管轄するハローワークに問い合わせてください。会社が交付しない場合や事業主が行方不明の場合も、ハローワークが対応します。

まとめ

失業保険の手続きは、住んでいる地域のハローワークで求職の申込みをして、離職票を提出するところから始まります。会社が代わりにやってくれるものではありません。

持っていくのは、離職票・個人番号確認書類・身元確認書類・写真2枚・本人名義の通帳またはキャッシュカードです。マイナンバーカードがあれば写真は省略できます。

待期は7日間です。自己都合の給付制限は、令和7年4月1日以降の離職なら原則1か月に短くなりました。

失業の認定は4週間に1度で、原則2回以上の求職活動の実績が要ります。認定日から通常5営業日で振り込まれるので、無収入の期間を数えて生活費を取り分けておいてください。

この記事で参照した公的情報

  1. 雇用保険の具体的な手続き(受給資格の決定に必要な書類・待期7日間・失業の認定は原則4週間に1度・求職活動の実績は原則2回以上・認定日から通常5営業日で振込)
    窓口
    厚生労働省・ハローワーク
    確認日
    確認先
    https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_procedure.html
  2. 雇用保険手続きのご案内(受給資格・離職理由の判定・受給期間の延長)
    窓口
    厚生労働省・ハローワーク
    確認日
    確認先
    https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_guide.html
  3. 令和7年4月1日以降に離職された方は「給付制限期間」が1か月に短縮されます(3月31日以前の離職は2か月・5年間に2回以上の自己都合離職と重責解雇は3か月)
    窓口
    厚生労働省 岩手労働局
    確認日
    確認先
    https://jsite.mhlw.go.jp/iwate-roudoukyoku/content/contents/002176733.pdf
  4. 離職されたみなさまへ(すぐに働けない方は受給期間延長申請を=病気・出産・育児・不妊治療・負傷など)
    窓口
    厚生労働省
    確認日
    確認先
    https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000951119.pdf
  5. 基本手当について(受給期間は離職の日の翌日から1年間・引き続き30日以上働けないときは最長3年まで延長できる)
    窓口
    ハローワークインターネットサービス(厚生労働省)
    確認日
    確認先
    https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_basicbenefit.html
  6. 令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます
    窓口
    厚生労働省
    確認日
    確認先
    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000160564_00045.html

この記事を書いているのは

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